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第一次世界大戦時の北イタリア.父と兄たちが戦場へいったあと,13歳のイオランダと妹は,母親とも離ればなれになってしまう.戦争が激しくなるなか,家族の秘密を知った姉妹は,祖母を探す危険な旅を決意する…….もつれた家族の糸をほぐし,生きる力をつかみとっていく少女の感動の物語.ストレーガ賞児童書部門受賞作.
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Posted by ブクログ
最初は血気盛んな言葉で、すぐ戦争は終わると考える。 いつだってそうだ。 しかし、現実は違う。一般人も犠牲になり、自国の軍人からも謂れのない罪で投獄され、家や仕事や食べ物を失い、命を失うような思いをする。 そのような、現実が描かれている。 物語の中での救いは、強い女性たちや困っている人を助けようとす...続きを読むる司祭さまや人々。 最後は未来に向かって進む姿で終わって良かった。
第一次世界大戦時にオーストリア=ハン ガリー帝国とイタリアとの戦闘の舞台と なった北イタリアフリウリ地方。イオラ ンダとマファルダの姉妹は、戦争の進行 に翻弄されながら、力強く生きていく。
現代の作家が第一次世界大戦中の庶民を描いたYAというと、モーパーゴを真っ先にイメージするが、これはイタリアの女性作家が少女を主人公に書いた作品。 父と兄が出征し、母が捕らえられてしまった主人公と妹は、母がかつて世話になった女性を訪ねて、母の人生を初めて知ることになる。 第一次世界大戦中の様子はイメー...続きを読むジできるようきちんと描かれており、友軍の誤爆で弾薬庫が爆発し多数の死傷者が出たにもかかわらず公式の発表も報道も一切されなかったり、川に多数の死体がたまって流れなくなったので爆破したりなど、多分当時の人々が残した手記などをを当たったのだろうなと思わせるシーンもある。 物語は時系列なので読みやすく、母と祖母との葛藤がわかってくるところも良い。 しかし、主人公が助産師を目指す心情はもう少しきちんと描いて欲しかった。そこは現代の若い読者にとって重要だと思う。 少女の成長小説のはずだが、それがあまり感じられない。 気になったのは少女がサンドロという少年にむりやりキスをされてるうちに彼のことが好きになってしまうところ。(もちろん実際にははじめから彼のことが好きだったんだろうけど。) 「いやよいやよも好きのうち」っていう言葉があるが、まさにそんな感じで表向きはいやがったり怒ったりしているのだが、本心は喜んでいる感じが、個人的にすごく嫌。 当時の女性はそうだったんだよと言われればそれまでだが、描いているのは現代の作家で読むのは現代の若い人なんだから、もっと主体的な女性を描いて欲しかった。いやと言ってるのに彼のキスを思い出すと頭がぼうっとして、みたいなのが気持ち悪い。これを読んでそういうこと(むりやりキスしてるうちに相手が好きになってくれる)もあるんだと若い人(特に男の子)が勘違いしても困る。 性的同意は大切だし、女の子も積極的に自分の気持ちを行動に移していい。そういう少女を描いて欲しかった。 あと、表紙の絵が正直言って現代の若い人に訴える絵ではなく、(素晴らしい水彩画の画家の作品であることは承知しているが)もう少し何とかならなかったのかと思う。岩波だから仕方ないのか?売る気あるのかな。
第一次世界大戦時のイタリア、13歳のイオランダの父と兄は戦争へ、母はスパイの疑いをかけられ収容所へ入れられてしまいます。妹と二人で母に言われたアデーレおばさんを頼って旅へ出ます。戦火が迫る中、転々とするイオランダたちを負います。 章ごとに挟まれるピンボケの写真の説明(写真自体は何も分からない)が、イ...続きを読むオランダたちの状況を言い表している。 ウクライナでの戦争が激化する今、この本を読むのは辛かった。
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キアラ・カルミナーティ
関口英子
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