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ようこが、おばあちゃんからもらったお人形の名前は、りかさん。市松人形だ。 このりかさんは不思議なお人形で、ようことおばあちゃんにだけ、はなしかけてくる。しかもりかさんと一緒にいると、他の人形たちのつぶやきも聞こえてくるのだ。ようこは、りかさんと一緒に、友達の人形の秘密を解いていく。
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Posted by ブクログ
1999年初版から20年、再読。 何回読んでも、大好きな世界。 ようことおばあちゃんが感じとる世界がとても好き。こんな世界を描ける梨木香歩さん、凄いです。 りかさんを通して人形たちのざわめき、想いをたくさん聴いた。 人形はそれぞれの想いを抱えて、そこにいる。 アメリカから親善大使として贈られてきた...続きを読むアビゲイルも、いっぱいの愛を蓄えられて、その愛を届けるために来たのに…。その悲しみを引き受けて守り続けている汐汲み人形も憐れ。 人は業が深いから人形を必要とした、と同時に人形を慈しむ気持ちも持ち合わせている。 人形の使命は人間の感情の濁りを吸い取ることだという。 「濁り」この言葉は、ようことおばあちゃんが桜染めをしている時にもでてくる。 植物染料は媒染をかけてようやく色をだす。するとどうしてもアク(濁り)が出る。そのアクを含んだ色を「少し、悲しげ」だと著す。 一つのものを他から見極めようとすると、そこに差別が起きる。この差別にも澄んだものと濁りのあるものがある。澄んだ差別をして、ものごとに区別をつけて行かなくてはならない。自分の濁りを押し付けない、とおばあちゃんはようこに言う。 とても大切なことを伝えている。 濁りやアクを「少し、悲しげ」と受け入れ、そこから澄んだ方に向かう、それは梨木香歩さんの変わらない志向なのだろう。 「媒染を変えたら、出てくる物語も変わるだろう。ようこちゃんは、媒染剤みたいな人になれるよ」 なんて善い言葉でしょう。
思わずほったらかしてあった人形の髪の毛を梳かしてしまいました(笑)。世界のすべてに命があるように感じる子どもの頃。その感じを残したまま大人になる人もいるのですね。後篇、人形が語る秘密の話に涙が止まりませんでした。平和の大切さってわかる人とわからない人がいるのでしょうか。平和を大切に思う人の小さな声が...続きを読む世の中を変えるといいのに。
このお話の主人公ようこが、「からくりからくさ」の蓉子になるんでしょうね。人形というものに対する様々な思いは、人形そのものに吸収されて、持ち主が消えたり変わったりしても残ってしまうんだろうな。愛は愛になって、憎しみは憎しみになって返ってくる。それは相手が人形でなくても、同じなのかもしれません。
わたしが初めて読んだ梨木作品で、彼女の文章に魅了されるきっかけとなった作品。 ようこと「いいお人形」りかさんとの小さな冒険のお話。 ー「いいお人形は、吸い取り紙のように感情の濁りの部分だけ吸いとっていく」ー 「お人形」の少し怖くて妖しい、でもどうしようもなく魅力的な世界にわくわくさせられた。いわゆ...続きを読むる児童書だけど、読み込ませる魅力の詰まった本なので是非手に取ってみてください。
色々な人生を人形の目から物語る。切ない系。人形の絵がリアルすぎるが、内容的にはこのくらい湿気というか影があってもいいのかもしれない。
私は後日談の「からくりからくさ」から読みましたが、どちらも楽しめました。登場人文の名前が出るたびに「へーそこで、そういう繋がりが」と再発見の喜びがありました。
ようこは誕生日プレゼントにリカちゃん人形が欲しかったのに、おばあちゃんから市松人形「りかさん」を贈られる。「りかさん」には取扱説明書がついていて、世話をしていくうち、やがて話し出す。りかさんにつられて、他の人形たちも喋りだし…。不思議な世界です。アビルゲイの話は深刻でした。独特の文章が癖になりそうで...続きを読むす。「だけど、このりかさんは、今までそりゃ正しく大事に扱われてきたから、とても、気立てがいい。」
主人公の「ようこ」は、「おひな祭りに欲しいものがあるかい」と、おばあちゃんに尋ねられて、「リカちゃんが欲しい」とお願いする。 しかし、しばらくして届いたのは、ほっそりしたリカちゃんではなく、その倍近くも大きい、「りかさん」という名前の真っ黒髪の市松人形。 ぷっ。ありそう。ありそう。 でも、そこからの...続きを読む展開がすごい!りかさんが、ようこに話かけるのだ。それは、周りの人たちには聞こえない、不思議な言葉。 いつの間にか、ようこは、人形や木や、声を出すことができぬものたちの声を、聞くこと(感じること)が出来るようになっていく。そして・・・ 最高に面白かった。 お人形遊びが好きだった、かつての少女たち、そして、今、少女の子どもたちに、是非とも読んで欲しい一冊!
梨木さんの作品って、涙無しに読めないところが本当にすごいと思います。最初は「うわー面白いなー好きだなー」と思って読んでるんですが、そのうちにしっかり感情移入しちゃってるんですよね。(あぁ…アビゲイルのお話が…)何より本当にこの方の作品は優しい。『西の魔女が死んだ』でもそうなんですけど、「死」とか「戦...続きを読む争」とか、絶対に避けられない厳しい現実も取り扱っているのに、とっても優しいんです。この本の読後には人形と言うものに対しての価値観とか、接し方が変わってしまいますね。児童文学分類なんだから、これはもっと沢山の人が、高学年…せめて中学生の間に読んで欲しいなぁと思いました。
初、梨木作品。児童書とばかにしてはいけないお話でした。話す人形ってコワイけど、りかさんならいいかな。
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