場所

場所

2,420円 (税込)

12pt

4.7

父は労働者階級出身だった。

十二歳で学校を辞めさせられてから、農場で雇われ、その後は工場に勤務、母と結婚してからは小さな町で店をもった。フランス語の綴りもままならず、ずっと知識階級に引け目を感じていた人生だった。一人娘が学校で優秀な成績を収め、特に国語に秀でていることが分かってからも、娘が図書館に行ったり、家で本を読むのを嫌がった。そんな父も、娘がエリート出身の男と結婚して孫が産まれてからは、少しずつ娘が仲間入りを果たした知識階級へのコンプレックスとうまく折り合いをつけていったが――。

フランス人女性として初めてノーベル文学賞を受賞した著者が、自分よりも上の階級に行こうとする娘へのわだかまりを抱える父を見つめる自伝的小説。1984年、ルノードー賞受賞。

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  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 海外小説
  • 出版社
    早川書房
  • ページ数
    160ページ
  • 電子版発売日
    2022年11月04日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    1MB

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    アニー・エルノーの本は、2冊目となるが、彼女の書く文章がやはりどこか好きである。

    この一冊は、彼女の父が亡くなった出来事から始まり、彼が生きていた時代、つまり作者である彼女の幼い頃を小説を通して"書く"ことで、思い返す、そんな話である。

    私が1番面白いと感じた点は、過去の回想

    0
    2023年04月01日

    Posted by ブクログ

    フランスの階層をまたがった親子の話。まず、フランスが階層社会だということに驚いた。しかし、日本とは違い、文化や教養面で階層の差がつく。親のいる下の階層から勉学によって上の階層に上がった娘は、親(主に父親、下の階層の人々)との間にある時から溝を感じつつも、突き放すでもなく取り入るでもなく客観的に見てい

    0
    2022年12月04日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    2022年 ノーベル文学賞受賞者アニーエルノーの1984年発行でルノードー賞受賞作。
    シンプルな情熱は1991年発行。
    物語は著者の父親の生涯を描いたようなもの。しかし、編年体で何をした何がおこったということよりも、フランス社会の階層、貧困、そのなかでの幸せ、人間関係、暮らしをその地域特有の問題とし

    0
    2022年10月13日

場所 の詳細情報

  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 海外小説
  • 出版社
    早川書房
  • ページ数
    160ページ
  • 電子版発売日
    2022年11月04日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    1MB

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