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小学校5年の眠人は、昼間から酒に溺れる父を避け、夜まで公園で過ごす毎日。唯一の理解者は、家庭に事情がありながら元気に過ごす同級生の竜征。ある日、公園の東屋に女子高生が来て、三線という沖縄の楽器を弾き始めた。眠人はその音色に魅了される。彼の人生に新しい風が吹いた瞬間だった。「ぼ、ぼ、ぼくに三線を教えてくれませんか? 弾けるようになりたいんです」――出会いと別れ、友情と恋、進路と自立。理不尽な現実に立ち向かうあなたの心に沖縄民謡のしらべがやさしく沁みる、青春小説。
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Posted by ブクログ
沖縄も三線も詳しくないが、今は沖縄に旅行して三線を聞きたいというのが願いです。主人公たちの小学校から成人までの青春物語。楽しいことよりも辛いことの方が多かった子ども時代を力強く成長していく彼らの姿が、元気をくれます。出会いって大切なんだなあ。でも、大切な出会いって全力で生きてるときしか見つからないの...続きを読むかも。久しぶりに心震える作品に出会えた私は幸せです。
出会えて良かった一冊
こんな小説が読みたかった。今の僕にベストな一冊。世俗にまみれ心が疲れている人におすすめしたい。 哲学的な純文学好きな方の中には容易過ぎだと物足りなく感じる人もいるでしょう。 でも、時代性と普遍性を兼ね備えた最高傑作だと思います。
#泣ける #感動する #深い
眠人はとても辛い境遇だったけど竜征や春帆やスミレ達との出会いで救われた。 辛い境遇で未来が見えない中、いい出会いによって成長して行く姿に心が温かくなった。
2022/09/03 関口さんの新刊出ると聞いてすごく楽しみにしてました。 やはり読んでみるととても心温まるお話で、昨今の時代背景も盛り込んだ小説になっています。 主人公の眠人(みんと)は、仕事をしなくなってアルコール漬けになった父のいる悲惨な家庭に居たくなくて、地域の公園にいることが多く、その場所...続きを読むで三線をひく高校生の春帆に三線を教えてもらう弟子入りをお願いすることから話が始まる。 春帆との出会い、竜征との出会い、さくら子との出会いなどを通して、眠人自身が高校、大学、社会人へとなるにつれて成長していく過程が三線と沖縄に対する思い入れと絡めて進んでいく。 竜征も家庭に複雑な状況を抱えていて、さくら子も自分が日ごろ課題としている部分をなかなか克服できないでいたが、春帆から習った三線を続けて3人で過ごしていくうちに、そうした部分がだんだんいい方向へと向かっていく様子が読んでてとても気持ちいいと思う。 ここに出てくる登場人物たちはそれぞれに自分ではどうすることもできない状況へと追い込まれるほどの課題を抱えているにもかかわらず、自分たちで気持ちを強く持って少しでも前向きに過ごしていこうとするそのポジティブというか、決して折れない考え方がすごいなと思った。 関口さんの作品はこうした読後感の気持ちよさがとてもいいのでまた新しい作品も楽しみにしています。
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関口尚
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