セカンドハンドの時代 「赤い国」を生きた人びと

セカンドハンドの時代 「赤い国」を生きた人びと

20世紀の壮大な実験,ソ連.それが人びとの心になにを残したのか探るため,作家はソ連崩壊後,自殺者の家族や,強制収容所の経験者,民族紛争を逃れた難民,地下鉄テロの被害者,デモに参加して逮捕拘禁された学生らに聞き取りをおこなう――.街頭や台所で交わされるさまざまな市民の声を集め,21世紀のいま甦りつつある抑圧的な国家の姿をとらえた大著.

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セカンドハンドの時代 「赤い国」を生きた人びと のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年08月05日

    クーデターを打ち破り解散したソヴィエト連邦。自由に憧れ、見習ったのは西側諸国。その体制は使い古され疲労が起きていた中古品。共産主義の苦しみと使いこなせぬ資本主義。自ら何かを生み出せない”セカンドハンド”の時代…「共産主義の終わりに死を選んだ元元帥」「元連邦内対立国で起きた男と女の悲恋物語」「地下鉄爆...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年02月27日

    他人を見ると、寂しいそう、とか可哀想だとか、こっちが勝手に想像するけど、それをしてはいけない。その人の気持ち、わかるかい、わかるわけがない。

    ソヴィエト社会主義共和国連邦。ソ連。

    日本の僕から見れば、やはり共産主義や社会主義は理想、気持ちよく暮らしているのだろうと思っていた。北の方だから寒いだけ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年04月28日

    今まであたりまえのように暮らしていた生活が、日常の小さな喜びすら味わうことができないほどに一変する現実に向き合ったとき、わたしたちはどうやって生きていくのだろう?ましてや、それが自分や家族の生存すら危うくなるような現実だとしたら。
    今わたしたちは、パンデミックという世界の誰もが経験したことのないよう...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年09月01日

    1991年、ソ連邦崩壊。世界史年表にしたらたったこれだけの
    文字数で済んでしまう。だが、その1行は多くの人々の生活を
    根底から変えた。

    これまでの価値観を180度変えてしまった「20世紀の実験場」
    の崩壊は、市井の人々に何をもたらしたのか。「赤い国」を
    生きた普通の声を集めたのが本書だ。...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年07月07日

     ソ連崩壊後のロシアとは、明治初年度の没落士族たちがアル・カポネ支配下のシカゴに放り込まれたようなものだということがまことによく分かる。
     著者は2015年のノーベル文学賞受賞者。
     祖国ベラルーシやロシアでは危険人物扱いされて不自由を強いられているだけに、この賞もまだまだ捨てたものではないとあらた...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年03月26日

    ソビエト崩壊から現代ロシアにいたるまでのやく20年余りを生きた・生きている人たちからの聞き書き。第二次大戦を戦った人から、ソ連時代の記憶がない人まで、膨大な人たちの語りの記録。盗聴されたくない話をするときはラジオの音を最大にするとか、党員証を返却されたり夜中に投げ込まれたと思いきや、解散して発行でき...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年01月26日

    ユートピア5部作の中で1番読むの大変だった。ソ連の体制分からない(汗)
    望みはブラジャーとジーパンだったのに、人生全てを捧げて作り上げた国が消えて、残されたのは紙屑同然になった貯金と自己責任。
    ロシアで今もソ連を懐かしむ人達がいるのが理解できなかったけど、これ読んで納得しました。
    巨大なドーナツを皆...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年11月11日

    前半はソビエトを懐かしむインタビューが多い。社会主義の頃はとんでもない金持ちはいなく年寄りは自分の年金だけで暮らせてた。。。
    「今は何を読んでいるの?」が挨拶だったり、詩人の朗読会にスタジアムがいっぱいになったり、資本主義以前のソ連の様子は「こんな世界もできるんだ」というかんじ。見習う面もあるのでは...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年10月27日

    さすがにドストエフスキーの国の話らしく、読んでいる間は鬱々として愉しまず、時おり挿まれる笑い話は苦みが過ぎて笑えず、読語の感想は決して愉快とはいえない。しかし、景気悪化がいっこうに留まることなく、それとともに戦前回帰の色が濃くなる一方の、この国に住んでいる身としては読んでおいた方がいい本なのかもしれ...続きを読む

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2022年04月12日

    共産主義下で生きてきた人びとへのソ連崩壊直後から20年以上にわたるインタビュー集。著者のライフワーク「ユートピアの声」完結作。

    この2月からロシア発信の報道にまるでWWⅡ当時の過去に生きているような違和感を感じ、手に取りました。

    WWⅡの「大祖国戦争」、彼らにとってWWⅡはファシストに打ち勝った...続きを読む

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セカンドハンドの時代 「赤い国」を生きた人びと の詳細情報

  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 海外文学
  • 出版社
    岩波書店
  • ページ数
    634ページ
  • 電子版発売日
    2022年08月25日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    5MB

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