ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
5pt
第二次世界大戦下、激しい空爆をさけて疎開した文豪が、きれぎれに思いかえす平和な日の記憶。表題作と、戦後すぐに発表した随筆を収めた『月と狂言師』をもとに、文庫初収載になる戦時下の永井荷風、吉井勇との往復書簡などを増補した谷崎版「終戦日記」。 〈註解〉細川光洋〈解説〉千葉俊二
アプリ試し読みはこちら
Posted by ブクログ
1950(昭和25)年に刊行された『月と狂言師』に、「越冬記」「都わすれの記」「A夫人の手紙」および永井荷風、吉井勇との戦時の往復書簡を加えたもの。最後の資料を除いてどれも日記か随筆であり、小説とされている「A夫人の手紙」は他人の手紙をほとんどそのまま写したようなもので、創作の部分はほぼ存在しない...続きを読むらしい。 実は中公文庫版『月と狂言師』を私はずっと前に買って持っており、これが同書のリメイク版だということを知らずに買ってしまったのである。タイトルとなっている、戦時の日記である「疎開日記」も、同書に入っていたことを、私は完全に忘れていた。なので、大半のものが再読になる。 「疎開日記」「越冬記」は文語体の日記。この時代の作家たちの日記はみんな文語体のような気がするが、そういうものだったのだろうか。谷崎文学の魅力の一つであるあの流麗ですこぶる読みやすい、平易な文体が、ここにはない。 「疎開日記」を読むと、ずいぶんと知人・親戚が入れ替わり立ち替わり登場する。同じ時代の日記を読んだ永井荷風や内田百閒よりも遥かに社交的な生活に見える。もっとも随筆「客ぎらい」を読むと、来客に会うのが面倒で「紹介状のない方には会いません」と断っていたらしいが、それでも日記を読む限り、孤独を極めた永井荷風とは全然異なる生活だ。谷崎は既に結婚して子どもらもいるので、親族関係が豊かなのは必然か。 日記としては、事実を並べてあるのが主で、荷風の「日乗」ほどの文学性は無い。 一体に、本書を読む限り、谷崎の随筆は小説ほどには面白くないように思った。しかし随筆の世評が高い荷風であっても、随筆にはさほど心を惹かれないので、私はあまり随筆に向いていないのかもしれない。 本書の中では、文楽を扱った評論的エッセイ「所謂痴呆の藝術について」が興味深かった。
レビューをもっと見る
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
新刊やセール情報をお知らせします。
疎開日記 谷崎潤一郎終戦日記
新刊情報をお知らせします。
谷崎潤一郎
フォロー機能について
「中公文庫」の最新刊一覧へ
「雑学・エンタメ」無料一覧へ
「雑学・エンタメ」ランキングの一覧へ
潤一郎訳 源氏物語
悪魔 乙女の本棚作品集
陰翳礼讃
陰翳礼讃/吉野葛 〈大活字版〉
お艶殺し
鍵
鍵・瘋癲老人日記
試し読み
「谷崎潤一郎」のこれもおすすめ一覧へ
▲疎開日記 谷崎潤一郎終戦日記 ページトップヘ