モノクロの夏に帰る

モノクロの夏に帰る

1,760円 (税込)

8pt

海の向こうでは、戦争で毎日人が死んでいる。
でも遠くない将来日本からは、戦争を経験した人がいなくなる。
まだ若い僕たちは、この事実とどう向き合えばいいのだろう。

「僕は祖父の戦争体験を捏造したことがある」
戦時中のモノクロ写真をカラーにして掲載した『時をかける色彩』という写真集が刊行された。祖父母ですら戦争を知らない二十代の書店員がそれを店頭に並べたことで、やがて世界が変わり始める。保健室登校の中学生、ワーカホリックのテレビマン、アメリカから来た少年と、福島で生まれ育った高校生。遠い昔の話のはずだった「戦争」を近くに感じたとき、彼らの心は少しずつ動き出す。
平和を祈る気持ちが、小さな奇跡を呼ぶ。
読み終えたとき、少しだけ世界が優しく見える感動の青春小説。

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モノクロの夏に帰る のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    今まで読んだ額賀作品で一番心に刺さった。
    これからの世代の戦争との向き合い方を 
    しみじみと考えさせられる。
    人間が持っている想像力。
    これをいかに活用できるかが、
    これからのカギなんだろうなあと
    最後の話を読んで、強く思った。

    0
    2023年12月05日

    Posted by ブクログ

    ある一冊の本をきっかけに、書店員、女子中学生、ドキュメンタリー番組のディレクター、アメリカで教育を受けた男子高校生、といったさまざまな立場から戦争を考える連作小説。戦争モノを読んだり観たりして「戦争は絶対にしてはいけない」と片付けてしまいがちな私たちに、作者は登場人物たちを通して鋭い言葉を投げかけて

    0
    2023年07月07日

    Posted by ブクログ

    戦争を知らない、経験をしたことがない者が戦争反対を訴えたり、戦禍を語り告いでいくことに対してその資格があるのかと本当に考えさせられました。それでもなお戦争反対を訴えるべきとの意見もありますが、もう実体験者がいなくなる中でその実態をどう伝えていくか悩ましいと感じました。 物語の中の書店員のPOPの文章

    0
    2023年04月08日

    Posted by ブクログ

    ロシアのウクライナ侵攻のいま、戦争は起こしてはいけないとの紋切り型のテーマではなく、揺れる視線の微妙と救済を扱った意欲作だ。

    0
    2022年10月01日

    Posted by ブクログ

    戦時中の写真をカラー化した写真集『時をかける色彩』を手にする人たちの四つのおはなし。

    セクシャルマイノリティの書店員
    保健室登校の女子中学生
    家族にコンプレックスを持つテレビマン
    アメリカから来た高校生と福島から来た高校生

    どのはなしも、戦時中の体験談が生々しく語られる。
    二度と戦争をしてはいけ

    0
    2022年08月24日

    Posted by ブクログ

    265ページ
    1600円
    4月14日〜4月14日

    戦争を軸にした4つの短編集。物語が少しずつ重なっていた。いろんな立場の人から見た戦争について考えさせられた。『戦略的保健室登校同盟』の話が一番気に入ったかも。戦争を語れる人がいなくなることで、戦争が過去のことから歴史のことになるというのは、なるほど

    0
    2024年04月14日

    Posted by ブクログ

    多くの具材がタップリと入った、多国籍料理みたいなストーリー。
    和風出汁はしっかりと効いていて、味にブレはない。と言った感じで読み終えた。

    第一話*同棲している二人の話。途中で「あれ?」同性か、と気付いた。
    第二話*保健室登校の女子中学生。離婚した父親との関係が鬱陶しい。
    第三話*広島出身、TV局制

    0
    2024年01月30日

    Posted by ブクログ

    戦時中のモノクロ写真を、AIを使ってカラー化した写真集『時をかける色彩』
    この本を巡る4つの連作


    戦争はいつだってモノクロだと、この本を読んで改めて気が付いた。
    戦争体験者の話を聞く機会がほとんどなくなった私達は、当時の写真や映像を見ても、心のどこかで「昔のこと」と遠い存在に感じていたのかもしれ

    0
    2024年01月28日

    Posted by ブクログ

    あなたの子供時代の写真は『カラー』ですか?それとも『モノクロ』ですか?

    さて、これは声に出すと年齢がバレてしまう極めて危険な質問でもあります。世界初の写真は1826年にフランスの発明家・ニエプスという人が撮ったものとされています。目の前のものを写し取るには精密な絵画に頼る他なかった時代に写真という

    0
    2023年12月23日

    Posted by ブクログ

    時をかける色彩。戦時中のモノクロ写真をAIでカラー化した写真集から、広島を舞台にしていくつかの物語が進行していく。
    実際に戦争を経験した人がいなくなってしまう事態が目前となり、戦争は歴史の事実となろうとしている。世界のどこかで戦争で命を落としている人がいる現実。
    綺麗事でなく、僕たちは戦争をどう捉え

    0
    2023年10月30日

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