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衣食住から信仰に至るまで,日本の歴史とは,木とともに歩んだ歴史であるといっても過言ではない.森のめぐみを享受した先史時代,都城や寺院などの大量造営が展開した古代から,森との共生を目ざす現代まで――建築のみならず流通にも着目し,また考古・民俗・技術などの知見も駆使して,人びとが育んだ「木の文化」を描く.
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Posted by ブクログ
<目次> 序章 日本の森林と木の文化 第1章 木と人のいとなみ 第2章 豊かな森のめぐみ~古代 第3章 奪われる森と技術のあゆみ~中世 第4章 荒廃と保全のせめぎあい~近世 終章 未来へのたすき~近代から現代 <内容> もうちょっと建築寄りの話かと思ったが、話の半分は、材木の種類と...続きを読む森の話。森の荒廃と保全に関わる歴史をわかりやすく書いた本は少なかったのでは?ちょっと専門用語が多く、取っ付きにくいのだが、「森の国」日本は、中世からその荒廃に悩み、東大寺大仏殿や伊勢神宮の神殿を含め、その材の調達に苦労し、近世に入ると、「材木商」の利権と絡んで(人口密集と火事の問題もあったが)、山の荒廃を招き、山の荒廃は洪水などの災害へとつながっていた。現在は山に手が入らずに、同じように災害が引き起こされているが、原点としてこうした歴史に耳を傾けるべきではないか? 森の荒廃と海洋資源の話は載っていないが、こうした視点も研究者はいるので、歴史としてつなげるべきだろう。
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海野聡
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