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「嘘のつき方」が、人間関係を決めている。 人間はみんな嘘つき。だから相手の嘘を暴いたり、自分の正しさを押し付けてもいいことはない。嘘の功罪を知り尽くした元NHK制作局ディレクターの作家が、嘘を分解して全貌を明らかにし、「信じたい嘘」を共有することで幸せな人間関係を築く方法を伝える。
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Posted by ブクログ
面白かった。これは借りるのではなく、買いの本だった。 あとがきの日付が1582年ってそりゃ確かにこの本では散々人の言うことなど全部嘘なのだということを言われてきたけれど… 読んで、全部わかった訳じゃない、でもそれは当たり前の話で、自分の真実に取り込めた話と取り込めない話があっただけなのだ、ということ...続きを読むなのかな。
全体の何割が嘘なのか、読んでいるうちにわからなくなるが、読めば読むほどそんなことどうでもよくなる。 浅生鴨氏が(草河文世氏が?)言うように、事実が事実のまま表現することが不可能である以上、事実を伝えるために嘘は必要不可欠なのだ。 嘘というと人を騙しているようだが、それは嘘に対する狭い解釈のさらに...続きを読む一部でしかない。 どうせ嘘しかないのだから、私たちはもっと気楽に他者や世界と繋がっていいのではないか。 この本文の結びがコロコロと変わる(常体、敬体、べらんめえ)ように、その場その場でコロコロ変わりながらいけばいいのだ。 という感想を、本当にこの本を読んで得たのかどうか、嘘か誠か、もうよくわからない。 そもそも、草河文世って…
「嘘=事実ではないこと」と定義すると、人間は外界の事実情報の100%を自分の中に取り込むことができないので全ての記憶や認識は嘘になる。そして取り込む際に100%のうちそぎ落とされる情報は人によって全くと言っていいほど異なる。そのため人の数だけ嘘があり、その嘘から認識しているその人にとっての真実もまた...続きを読む異なる。というところから本書の論は始まる。 そして私たちがつく嘘は、個々人が持っている異なる世界観の共通認識同士を繋ぐための変換ツールである。と、僕は解釈しました。 少し脳科学っぽい要素もありながら全体的に哲学チックな内容でしたが、文章が面白くて非常にとっつきやすく読みやすかったです。後半になると同じことの繰り返しで少しダレてきた感はありましたが、いい本でした。
「嘘」とは何か。 私たちはどのように現実を体験しているか。 体験を言葉に置き換えるとき、どんなことが起きているか。 「嘘」について、こんなにまとまった量の文章を読んだのは初めてでした。人の認知の仕組みや、人と人とのつながりについても考えが広がっていく内容で、とてもよい学びになりました。
嘘の扱い方がわかれば、誰かの嘘に振り回されることもない。嘘というものを分解し深掘りしている本です。騙しやすい嘘のつき方など、ありとあらゆる方向から嘘を解説しています。 途中飽きてきましたが、嘘にまつわるちょっとした豆知識もありました。興味深いところをつまみながら最後まで読んでみてください。嘘をつか...続きを読むない男女が織りなす群像劇風の小説に著者がいちいち突っ込んでいるところは、思わず笑ってしまいました。 ごっこ遊びなどの空想や記憶などなんでも嘘というくくりにしているせいか、途中混乱や違和感を感じます。「嘘」というのは意図的に悪意を持って行うものだという認識が自分の中でこびりついているからなのかな。 著者はNHKでTV番組の中に虚の情報が紛れ込んでいないかチェックする仕事をしていた人です。何重ものチェック体制があるにもかかわらず、混じりっ気なしの真実だけで番組を作るのは難しいもの。その一つの理由として、人は事実をそのまま受け入れることができないから。 こういう問題を日常で持っていたからこそ、著者は嘘について深く考えるようになったのでしょうね。
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