ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
4pt
普通の人々が営む日々の暮らしを深く知り,驚く.人生と生活の細部に直に触れ,世界の奥行きに畏怖しながら,複数の歴史を「私(たち)」からつかみ出す.繰り返される過ちから目をそらさず,よりよい未来を考えたい.これが民俗学のエッセンスである.「人間にかかわることすべて」に開かれた,野心的な「共同研究」への誘い.
ブラウザ試し読み
アプリ試し読みはこちら
Posted by ブクログ
柳田國男著『遠野物語』を興味本位で読み、民俗学をかじってみたいな〜と思いこの本を手に取りました。 読む前は、そもそも民俗学ってなんだろう?とふわふわしていたのですが、おすすめの本や、実際にアンケートという形でいわゆる各地方の風習などを知ることができ、次に読みたい本と具体的な実践方法を知ることができ...続きを読むました。 また、あまり学問本を読み慣れてない私でも読みやすく分かりやすい説明がなされていたので助かりました。
まさに入門書として、一般読者が「民俗学とはなんぞや」を知るのにとても有益な1冊だと思いました。 人々の日常の風景から社会の変化や歴史が見えてくるという民俗学の面白さが伝わってきます。ブックガイドに掲載されている本も読んでみたいと思いました。
かの有名な柳田國男が、その礎を築き上げた学問である。 本書は、衣・食・住・働く・運ぶ・取り替える(交換する)という、極めて現代人的な、「営み」を背骨として、平易な言葉と、広範にわたる実例を元に「民俗学」を解説した入門書である。 筆者のプロフィール欄に、身長186センチと記されているのは、不思議に...続きを読む思うが、北海道出身の中年の大男が、関西で四苦八苦しながらも、民俗学を教えてきた集大成がここにある。 筆者は冒頭で「民俗学とは、人々の「せつなさ」と「しょうもなさ」に寄り添う学問ではないかと思っている。《中略》「せつなさ」とは、人々がそれぞれ生きる時代や地域や状況のなかで、ひたむきに忍耐と工夫を重ね、一生懸命に「日々の暮らし」を営んでいることへの感嘆と賛辞である。その一方、そうした人々が、しばしば心無い差別や抑圧や暴力の被害者となり、逆に加害者となり、あるいは無責任な傍観者となる。そして、その過ちに学ぶところなく、あるいは、学んでもすぐに忘れてしまい、また同じ過ちを繰り返す。そういった人々が抱え込む「しょうもなさ」も残念なことに認めざるをえない私たちの世界の一面である。(i頁より引用)」と述べる。 それこそ、今現在、世界を揺るがしているプーチン大統領によるウクライナ侵攻はまさに、「歴史に学ぶことなく、あるいは忘れた帰結として」起こっているといえる。 そんな人間社会を生きることは、迷いや不安、恐怖に溢れたものであると同時に、喜びや感動、そして希望も多分に含んだものだと思う。 そうであればこそ、「私たち一人一人のささやかな生きざまそのもの」を「資料」=「研究材料」とする民俗学の入り口に立ってみることは非常に有益である。 本書を読むことで、普段何気なく見たり聞いたり味わったりしていることから、驚くほど深淵な世界が垣間見える。 さて、ここで大学について感心する記述が後半にあったので、やや唐突な感はあるものの、引用しておきたい。「役に立つ研究を志すことが間違いとはいわないが、役に立たない研究が必ずしも悪いわけでもない。そういった役に立つ/立たないという区分を一旦棚上げして、事実と論理の前に跪いてみる。そうやって、森羅万象(universe)に対する普遍的な(universal)知識を生産し、公開し、更新し、蓄積する。そのことを通じて、結果的に一定の確率で「役に立つ知識」を提供することが、「制度」としての「大学university」ないし学問の存在意義であると筆者は思っている。(220~221頁より引用)」 という記述だが、「世の中にある多くの物事」もそうであると改めて思わされる。 一見、なんの意味も持たないような経験が、たちどころに思い出され、思いがけない出会いや解決策に繋がった経験が皆さんにも私にもあると思う。 何事にも、効率やスピードが要請される現代であればこそ、本書のように「答えの出ない議論を、答えはありませんが、興味深いですよね?」と馬鹿正直な姿勢で我々に語りかけてくれる本は、なおのこと価値を帯びる。 帯にもあるように、答えをくれる本ではないが、きっと皆さんの期待を裏切らないと思う。オススメする。
民俗学の本は僕から見て、遠くの話から近めの話まで色々あるようだ。この本も面白かった。もしかしたら世代の感覚があるのかもしれない。はっきりわけないにしても、80年代以前を知っているかどうかは違いがありそうな気がする。民俗学のことを考えると世代間断裂は、わたしたちのいたところを失ってしまうのではと心配に...続きを読むなる。これから生きる人たちに、あったかもしれない人生を想像することも知ってほしい。画面上で名詞を共通するなかまが集まることばかりが過去未来の共有ではないし、むしろ名詞[識別]付けで自分を規定してアバター化することから脱するために。この世は平坦なときをぬっていくものではないと、民俗学の入門で感じられると思った。勉強も現実もアナログで、勝手に動いている。
暮らし・なりわい・つながりといった民俗学的テーマを平易な言葉で紹介。気楽に始めるための入門書となっています。何より面白いのは大学の講義アンケートと深く知りたい方へのブックガイド。民俗学に限らず様々な分野への興味を広げたい方におすすめの本です。
序論で少し「難しい話なのかな」となってしまったが、各論でわかりやすさ、身近さを感じるにつけこれは面白い…と。最後にもう一度序論の内容を読み直すと、すっと頭に入ってきた。 とにかくレンジの広い学問で、その辺にあるもの全てが対象となり、特に普通の人々の暮らしの変遷を追いかけるという性質上、隣接する学...続きを読む問分野も多岐にわたっている。各章のブックガイドも人類学から歴史学から社会学、建築、経済史、政治などなどさまざまなジャンルの本が紹介されている。なので楽しそうな学問だな、と思うと同時に概論としてまとめるのにとんでもない労力がかかるぞ…と勝手に慄いている。
民俗学というと「柳田國男」的な伝統的な田舎の農村地帯での風習や祭事、口承の類いをイメージしてしまうが、そういう曖昧でざっくりとしたイメージしか持たない人向けに書かれた、21世紀の現在における「民俗学」とはどのような学問であるのかを解説してくれる「民俗学」の入門書。新書ということもあり大変読みやすく判...続きを読むりやすくコンパクト。「私(たち)が資料である」とあるように、人里離れた山中の村に古くから伝わる怪しい言い伝えといった「妖怪ハンター」や「宗像教授」的な世界だけではない今現在の自分たちの日常や生活と直に繋がっている学問としての「民俗学」を教えてくれる。 各章ごとに学生に対して行ったアンケート結果の取りまとめと関連書籍のブックガイドが付されているのも良い。
近代化において形が変化しつつも、日本のなかでいきづいているものもあれば、崩壊していってるものもある 昔がよかったのか 今がいいのか この本に紹介されいる本は目を通したい
入門書としてももちろんですが、ブックガイドとしてもありがたい一冊でした。 あれも知りたい、これも読みたい…と誘われます。
レビューをもっと見る
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
新刊やセール情報をお知らせします。
民俗学入門
新刊情報をお知らせします。
菊地暁
フォロー機能について
「岩波新書」の最新刊一覧へ
「雑学・エンタメ」無料一覧へ
「雑学・エンタメ」ランキングの一覧へ
▲民俗学入門 ページトップヘ