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大衆文学の巨匠が、戯曲を、人生における師を、名もなき庶民の心を精妙な語り口でつづる、興趣あふれる私家版随筆集。 (※本書は1989/7/1に発売し、2022/5/17に電子化をいたしました)
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Posted by ブクログ
長谷川伸 「石瓦混淆」 遺稿随筆集〜著者の一周忌の際に自費出版されたものらしい 作家になるための作品の読み方、テーマ設定、股旅物を書いてきた理由、人生の格言など 弟子たちに向けて遺した言葉が多い 作品同様、人間の精神に価値を見出している。「恩は着るものであって着せるものではない」という言葉に一...続きを読む宿一飯の恩義を返す義理人情に満ちた人生を感じる 作家になるための作品の読み方 *個性が重要〜好きな作家→嫌いな作家→どちらでもない作家の順で作品を読み比較することで個性の兆しが出てくる *作家に向いてるか否かは 当人にも周囲の人にもわからない、やって試みるより外ない テーマについて *テーマは いつも古くいつも新しいものである *1つのテーマで3つの作品をつくる〜3つの作品が同じテーマから成っていることを見破られない 股旅物を書く理由 *その中に流れている精神を表現する〜上っ面を書かず、下に流れているものを、形の中に脈打っているものを書く *形にとらわれるのは一番いけない *嘘のないものは書けるが、真実は絶対に書けない。書けるのは、作者の真実だけである 格言 *自分に礼を言う〜悪いことが出来るところにいて、悪い事に目もくれないのは英雄的行為である *えらいとは他人が思うことであり、自分が思うことではない *与えて求めないところに得られるものがある〜銭は求める気持ちが強いほど溜るが、おのれという人はどんどん減っていく
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