屈辱の数学史 A COMEDY OF MATHS ERRORS

屈辱の数学史 A COMEDY OF MATHS ERRORS

3,190円 (税込)

15pt

3.8

私たち現代人の生活は数学に依存している。コンピュータのプログラム、金融、工学、すべての基礎は数学だ。
普段、数学は舞台裏で静かに仕事をしていて表に出ることはない。
表に出るのは、まともに仕事をしなくなったときである。

インターネット、ビッグデータ、選挙、道路標識、宝くじ、オリンピック、古代ローマの暦……他。
本書では数学のミスによる喜劇的、ときに悲劇的な事例を多く取り上げている。
謎解きを楽しむように本書を読めば、ミスを防ぎ危険を回避できるようになるだけでなく、数学に親しみを感じるようにもなるだろう。
スタンダップ数学者である著者自身の失敗談やジョークも多く盛り込まれた本書は、「屈辱」をとことん楽しめる一冊だ。
英国「サンデー・タイムズ」紙 数学本初のベスト・セラー作。


■内容
【第0章 はじめに】

【第1章 時間を見失う】
四三億ミリ秒では十分とは言えない/カレンダー/暴挙に出たローマ教皇/時が行き詰まる日/時をかける戦闘機

【第2章 工学的なミス】
物騒な数に架ける橋/共振が鳴り響くとき/揺れるのは飛行機だけじゃない/浮き沈みにもご注意を/曲線美の落とし穴/お足元には気をつけて

【第3章 小さすぎるデータ】
善良なデータが悪と化すとき/Excelが遺伝子操作?/スプレッドシートの限界/エンロン事件

【第4章 幾何学的な問題】
三角測量/月の幾何学/死のドア/Oリングのせいだけじゃない/歯車の噛み合わせ

【第5章 数を数える】
組み合わせを数える/その組み合わせ、十分ですか?

【第6章 人間は確率が苦手】
死のコード/コンピュータが苦手なこと/わずかなズレの危険性/0で割らないで

【第7章 確率のご用心】
重大な統計学的誤り/コインの表裏/宝くじ必勝法/通説の噓/確率についての私的意見

【第8章 お金にまつわるミス】
コンピュータ時代のお金のミスコンピュータの時代にお金のミスはどう変わったか/アルゴリズムが生んだ高額本/物理法則の制約/数学への無理解が生んだ高額報酬

【第9章 丸めの問題】
どこまでも下がるインデックス/遅いのに新記録?/スケールの違う数字/サマータイムの危険性

【第9.49章 あまりにも小さな差】
ボルトが合ってさえいれば

【第10章 単位の問題】
摂氏と華氏/重(・)大問題/値札もお忘れなく/グレーンの問題

【第11章 統計は、お気に召すまま?】
平均的な制服/平均が同じでも違う/バイアスはどこにでも/相関関係と因果関係

【第12章 ランダムさの問題】
ロボットはランダムを作れるか/擬似乱数/擬似乱数発生のアルゴリズム/「ランダム」を誤解してませんか?/ランダムか否かの見分け方/現実の物体に勝るものなし

【第13章 計算をしないという対策】
「スペース」インベーダー/五〇〇マイル先までしか届かないeメール/コンピュータと交流しよう

【エピローグ】過ちから学ぶこと


■著者について
マット・パーカー Matt Parker
オーストラリア出身の元数学教師。イギリスのゴダルマイニングという歴史ある(古過ぎるのではと思うこともある)街に暮らす。
他の著書に『四次元で作れるもの、できること(Thingsto Make and Do in the Fourth Dimension)』がある。
数学とスタンダップ・コメディを愛し、両者を同時にこなすことも多い。
テレビやラジオに出演して数学について話す他、ユーチューバーとしても活躍。
オリジナル動画の再生回数は数千万回以上、ライブのコメディー・ショーを行えば、毎回、満員御礼という人気者だ。

■訳者について
夏目 大(なつめ・だい)
大阪府生まれ。翻訳家。大学卒業後、SEとして勤務したのちに翻訳家になる。
主な訳書に『6時27分発の電車に乗って、僕は本を読む』、ジャン=ポール・ディディエローラン(共にハーパーコリンズ・ ジャパン)、『エルヴィス・コステロ自伝』エルヴィス・コステロ(亜紀書房)、『タコの心身問題』ピーター・ゴドフリー=スミス(みすず書房)、『「男らしさ」はつらいよ』ロバート・ウェッブ(双葉社)、『南極探検とペンギン』ロイド・スペンサー・デイヴィス(青土社)、『ThinkCIVILITY』クリスティーン・ ポラス(東洋経済新報社)など訳書多数。

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屈辱の数学史 A COMEDY OF MATHS ERRORS のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    数学的なミスによる失敗を数多く紹介した本。イギリスでベストセラー。著者は元数学教師のYoutuber。

    笑える失敗から死者数が膨大な失敗までいろいろある。宇宙工学のミス・医療のミスはやはり死者が多い。

    人間は失敗して当たり前でありそれを前提としたシステムを作るべきだ、と提唱しスイス・チーズモデル

    0
    2023年02月09日

    Posted by ブクログ

    数学史と銘打ってはいるものの、内容的には(一部、幾何やら統計なども扱ってはいるが)数学というよりも算数、計算の話がほとんど。うっかりやら、勘違いやら、コンピュータやプログラム上の制限などからくる「計算ミス」が引き起こした様々な失敗を具体的な事例を挙げながら紹介する本。
    書名から期待していたものとは少

    0
    2022年03月25日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    丸め誤差やプログラム数値の型の間違いなど、数学的なミスによって重大な事故が引き起こされた例を集め、詳しく解説している。
    著者独特のシニカルなものの見方も洒脱で、最初から最後まで面白く読める

    0
    2023年12月17日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    数学というより工学の失敗解説が多いと感じた
    工学は失敗から学んで進歩するものだがフェールセーフを徹底して犠牲を防ぐべきだ

    0
    2022年10月08日

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