地下の鳩

地下の鳩

620円 (税込)

3pt

暗い目をしたキャバレーの客引きと、夜の街に流れついた素人臭いチーママ。情けなくも愛おしい二人の姿を描いた平成版「夫婦善哉」。

大阪最大の繁華街、ミナミのキャバレーで働く「吉田」は、素人臭さの残るスナックのチーママ「みさを」に出会い、惹かれていく(「地下の鳩」)。
オカマバーを営む「ミミィ」はミナミの人々に慕われている。そのミミィがある夜、客に殴り掛かる(「タイムカプセル」)。
賑やかな大阪を描いて人気の著者が、街の「夜の顔」に挑んだ異色作。

※この電子書籍は2014年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

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地下の鳩 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    生きていれば楽しいことだけじゃなく嫌な思い出やつらい過去、過ちが必ずある。
    それでも自分に正直に生きることは素敵だし難しい。

    0
    2024年02月07日

    Posted by ブクログ

    西加奈子さんは本当に、どんな人でも描けてしまうのがすごいな〜…。普段だったら「なんだこのいけすかない男(女)!」と思ってしまうような人物でも、西加奈子さんが書くと、その人の人生論がまったく違和感なく理解できてしまう。その分、物語の最後のほうは読んでいて本当に苦しかった。彼女の人生とほんの少しの希望に

    0
    2022年03月13日

    Posted by ブクログ

    私は夜の街で働く人ではないが、生きづらさや苦しみに共感した。ミミィが民宿のオーナー夫妻を見て、この人たちは共同体に守られながら健やかに老いていくのだろう、と思う所に特に共感。自分はその共同体に入れない疎外感、生きづらいけどそれでも生きていく姿に励まされる。

    0
    2021年09月26日

    Posted by ブクログ

    中編2本
    大阪繁華街に住む人のお話
    1本目と2本目で同じ出来事がでてくる
    それが別な人の視点で書かれている
    2本目の話で出来事の原因がわかったり
    それなりにどっちの話も楽しめました
    こういうのはその後のストーリーも
    書けそうなので続きが出たらまた読んじゃうと思います

    0
    2019年08月27日

    Posted by ブクログ

    ダークな世界での登場人物たちを、嫌悪までは持たないように悪態を表現し、同情まではできないように哀しい人生を描き、現実の人間がそうであるように微妙なテイストで人を綴っていると思った。
    深く読み解けば自分の人生の闇を開けざるを得ないような、そんな展開をサラリと書いているのが反対に心に痛かった。
    西加奈子

    0
    2019年08月14日

    Posted by ブクログ

    2018/05/16
    タイムカプセルがすごく良かった。
    西加奈子はどうしていつもこんなにもリアルな小説が書けるんだろう。

    0
    2018年05月16日

    Posted by ブクログ

    大阪。キャバレー、客引きの男とチーママの二人を描く『地下の鳩』。そしてその物語に出ていたおかまの男のお話『タイムカプセル』。出てくる職種の人に知り合いはいないので、本当っぽいとかわかりませんが、癖があって、人間臭さが出てて、正直に生きてて、楽しみながら読み進めることができた。『タイムカプセル』の方が

    0
    2018年03月15日

    Posted by ブクログ

    正月読書。初めての西加奈子だけどすごく緻密な感情を書く方だな。とくに表題作「地下の鳩」、主人公のしみったれた感じと哀しさ、恋が所帯染みていく様子、それに抗うけどだんだん飲み込まれていく過程、とても良かった。また忘れた頃に読み直したいな

    ⚫︎あらすじ
    大阪ミナミの夜に生きる人々の光と陰
    暗い目をした

    0
    2024年01月05日

    Posted by ブクログ

    こういう世界は実際に見たことがないけれど、わかったような気分にさせられるほど、西さんの書き方がうまいのだろう。どんな職業であれ、きっと人間という生き物である限り、現状や人生に虚しくなる時があるんだろう。

    0
    2022年03月17日

    Posted by ブクログ

    もがきながら生きている夜の人間のお話。
    ミミィが行き交う人を見ながら、自分にはこんな人生もあったのかもって気持ちに共感しつつ
    なんかこう重い物が心に残るような、でも嫌いではない話でした。

    0
    2022年03月11日

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