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北条義時は十八歳で突如、歴史の表舞台に立たされる。義兄の源頼朝が平家追討の兵を挙げたのだ。義時は頼朝の側近として鎌倉幕府の樹立に貢献。頼朝没後、父時政に従い比企氏ほか有力御家人を排斥する。さらには父を追放して将軍補佐の執権職を継ぎ、甥の将軍実朝と姉政子を支えて幕政を主導。後鳥羽上皇と対決した承久の乱で鎌倉勢に勝利をもたらした。公武関係の変遷を辿り、武家優位の確立を成し遂げた義時の生涯を描く。
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Posted by ブクログ
ゆるやかな同盟やチームは、組織が大きくなって、外の敵対勢力と必死になって戦わなければならなくなると、もっとも堅牢な芯を求めて切磋と削ぎ落しが始まる。それは組織が成長と継続を求める上での必然としての構造の純化なのかもしれない。時代の変換点にあたって、当初、頼朝の旗に集まった頭目たちは、権力構造の明確化...続きを読むに向かって一人また一人と消えていく。
詳しく書かれて、人生の前後がわかります。頼朝も義時も嫡男でなくいつの間にか源氏棟梁と北条家執権になっている。
大河ドラマの予習に。義時の話にたどり着くまでに遠回りをしているが、丁寧でよい。所々理解が難しいところもあったが、私の不勉強なので大河が終わる頃にまた読みたい。
『鎌倉殿の13人』の予習も兼ねて手に取りました。教科書では公家対武家の争いの中で武家が力を手に入れる時代、というイメージでしたが、そんな単純なものではなく、様々な利害関係が渦巻いた結果に成立した鎌倉幕府の姿がよくわかりました。
大河ドラマの主人公北条義時を中心に鎌倉幕府成立前後が描かれる。頼朝の死ぐらいで源平の知識って深ぼられないのだけれど、大河の影響もあって執権政治の成立までを理解できるのはすごくいい機会だと思う。本書でも描かれているように、頼朝の死後の幕府内外の内紛が夥しく、極めて北条得宗家での支配確立までが危うい道を...続きを読む辿ったものだったのかが窺える。義時と政子の兄弟のタッグ、そして三浦義村の助け、大江広元との連携がキーだったんだろう。また、京都でも院政は引き続き続いていたという点は確かにその通りで後白河院が力を持っていた時代から遠く離れたわけでもないので、幕府の力というのはその点でもかなり危ういし、実朝死後の源氏嫡流が不在の時の承久の乱はヒヤヒヤもんだったのではないか。 現在大河で仲良く?やっている彼らが仲違いをしていくと思うと複雑な気持ちにもなるが、先を見るのが楽しみでもある。
ちょうど大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を見ているので、歴史が気になり本書を手に取った。 本書を読んではじめて、「鎌倉殿の13人」の意味がわかった。 はじめ、鎌倉幕府を創建するのに貢献した13人のことかと思っていたらそうではなく、幕府ができたあとに幕府中枢で運営していく13人のことだと知った。 と、する...続きを読むと、今回の大河ドラマは、いったいどこまでが描かれるのだろうかと思った。 主人公の北条義時が死ぬまでだとしたら、そのストーリー(人生)は悲しすぎると思った。 政略のために、たくさんの人が死んでいくからだ。 歴史を知らない僕はこの本で、義時にどういう人生が待ち受けているかを知った。 仲間として戦ってきた戦友と次の戦いでは敵になるかもしれない。 そんな時代を生きた人々がとてもかわいそうだと思った。 本書では、ひとつひとつの出来事はざっくりとしか紹介していない。小説仕立てではなく、吾妻鏡を中心とした史料をもとに事実がたんたんと述べられている。 少し物足りないと感じはしたが、何が起きたかを簡潔に知るには良書だと思う。 ただ、事実だから仕方ないが、登場人物が多すぎて理解するのが大変だった。 どちらにしても、この先、大河ドラマを見るにあたって、基礎知識ができて見方が少し変わるので、本書を読んで良かったと思う。
テレビドラマに合わせて~~面白く読みました。前半の貴族社会や天皇家の抗争はよく理解できなかったけどネ。ドラマの行く末を見ちゃった
大河ドラマの予習として読んでみた。 義時以前からの院政や平家のこと、関東周辺の関係などが時系列で丁寧に説明されており、初心者にはたいへんわかりやすい。 しかし思っていた以上に目まぐるしい、激動の展開にびっくり。予習なしでドラマを楽しむのもいいけれど、知ったうえで三谷さんがどう描くのか観ていきたいか...続きを読むたはおすすめです。
私は大学で日本近世史を専攻している。しかし、大河ドラマを見るにあたって、北条義時に関する文献を探した。この本に出会い、もう一冊と悩んだものの、この本の筆者が専門になさっていて、さらに最新の研究が反映されていると感じた。中世の公武関係が関わる本に関しては2冊目だが、筆者は深くさまざまな関連文献を読み込...続きを読むんでいるように感じた。我々は北条氏と聞くと、なんとなく良いイメージを持たないがそう言った内容を払拭するようなものであった。一部の史料に基づいたものではなく、さまざまな史料を結びつけ、論を展開している。また、鎌倉幕府将軍でなく、あえて鎌倉殿としている副題も読むことでわかる。本著の内容を読み込めば1192論は不適切であると感じる。公武関係に関しては河内祥輔、新田一郎『天皇と中世の武家』講談社学術文庫もおすすめであり、双方を読むと深まる。
大河ドラマで話題の人物の新書。だいたい、源頼朝の旗揚げから承久の乱の収拾までの時代を、とくに北条氏が権力を得ていく過程とともに叙述したという趣。史料から確実に言えることに叙述を絞りながら筆を進めていくというのが基本姿勢となっており、評伝的な要素は少ない。北条義時個人の人柄を云々するよりも、関東の武士...続きを読む団の縁戚関係と鎌倉幕府草創期の混乱がどうリンクしているのか、という話が主となっている。
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北条義時 鎌倉殿を補佐した二代目執権
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岩田慎平
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