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数百年前につくられたストラディヴァリウスなど世界的な名器の修復をてがける著者が、震災で津波被害にあった陸前高田の流木から「震災ヴァイオリン」をつくったのは、なぜか。「人間の声にもっとも近い楽器」と呼ばれるヴァイオリンの秘密をひもときながら、木の不思議、森と人間の関係など、「いのち」のつながりを伝える感動のノンフィクション!
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Posted by ブクログ
満月のころは引力の力によって樹液があがってきますから、木を切るなら、「新月のころ」がいいという言い伝えを初めて聞きました。 自然との対話を通して、自然の恵みを正しく上手に分けてもらう必要があることがわかりました。 音楽を楽しむことができるのも、森が空気を作ってくれたおかげだと気付かされました。 ...続きを読む 震災を契機として、改めて自然と人間の対話を大切にし、両者の命を大切にしながら、持続可能な生活を営んでいきたいです。
子供向きに読めるように作られているけれど大人でも十分。 震災ヴァイオリンはニュースで見た事があったけれど この方が作ったのでしたか。
8歳の時に父親からヴァイオリンづくりを教えてもらった中澤さんは、自然の中で自然の息づかいを感じながら生きることも教えてもらいます。大人になって、ヴァイオリン職人になったさんは、様々な人との不思議な出会いとつらい別れを経験し、ヴァイオリンドクターとして活躍するようになります。東日本大震災で壊れ、流木と...続きを読むなった木材からヴァイオリンを作ったのは、この震災を忘れず、人間と自然が新しい関係を結びなおす出発点となることを願ったからでした…。 中澤さんの人生の道しるべとなったお父さんや、人生で出会った素敵な人たちの話は心に残ります。
バイオリンドクターの著者が自分の生い立ち、なぜバイオリン製作者となったか、バイオリンドクターとはどのような仕事かを著した子供向けノンフィクションシリーズ。 子供向けであっさりと書かれているが、内容は大人でも十分に満足できるもので、バイオリン製作の裏側が真摯に綴られる。 人間と自然との、特に木材と...続きを読むの対話がバイオリン作りには非常に重要で、著者の自然や森に対する畏敬の念や想いには自分が常々忘れていたものを気づかせてくれる。「わたしは森にいたころ木陰で人間を癒し、バイオリンになってからは音で人を癒す」。 終盤には東日本大震災で発生した流木を使って震災バイオリンを作る話が登場するが、ニュースで聴いたことのある話程度の話題が、その背景を知ることでより心に残るストーリーになっている。
著者であるヴァイオリンドクター中澤宗幸氏が、たまたま出会った男の子に、森とヴァイオリンとの関係を教えてと言われた事がこの本を書くきっかけだったそうです。子供の頃、山林業だった父が自然の中で語ってくれた事、は、彼の人生哲学として心に残り、厳しく、器用だった父が自分で作ったヴァイオリンを毎晩弾いてくれた...続きを読む事が、特別な楽器との出会いとなりました。自分の人生の歩みをひもときながら、これからの若い人達に伝えたい事を綴っています。木を良く理解した人にしか名器が作れない職人だからこそ、森を理解し、自然の中で行かされている人間として、自分の役割を最大限に果たそうと思えるのでしょう。 文章も子供にわかりやすく読みやすくかかれており、音楽やヴァイオリンに興味のない子でも、一度読んでおいていいと思える一冊です。
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中澤宗幸
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