崖の下の魔法使い

吉野万理子 / 宮尾和孝

ミケが転校した地には、ひみつがあった。海辺の崖の下にある家に、魔法使いが住んでいる。思い出をあずかる？ そんなことできるの？ 何に使うの？ 魔法使いさんがオルゴールを開けると、チャリンと音がする。わたしの大切な思い出が、消えてしまう！？

• カテゴリ: 小説・文芸
• ジャンル: 児童書 / よみもの
• 出版社: 学研
• ページ数: 224ページ
• 電子版発売日: 2021年11月05日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 8MB

[ブクログ · ★★★★☆]

おもいで質屋、吉野さんだなぁ…と感じるお話だった。思い出って、どんなものでも消えはしないんだよね。忘れちゃうかもしれないけど、なくなることはない。
消したい思い出ほどずっと残ったりするから、私も思い出預けたいなぁ。でもそんな風には思わない子どもだからこそ、行ける場所なのかな。

[ブクログ · ★★★★☆]

ミケは6年生。転校してきたけど、今ひとつ学校に馴染めない。前の学校、友達の良かった事ばかりを思い出してしまう。
そんなときに思い出を預かる不思議なおもいで質屋に行く。20歳すぎると見えなくなるその店は思い出の対価にお金をくれる…。
話の主題は人の心のすれ違いなど、心情描写なのですが、不思議な能力のある魔法使いが出てくることで、ファンタジーっぽい味わいが加味されたお話です。個人的に吉野万理子さんの作品はファンタジー色あるものより、現実のものの方が好きです。これも今ひとつな印象でした(良かったけど)。
吉野万理子さんは小説に良くスポーツを書かれていて、以前お相撲が好きと聞いたことがあったのですが、今回、少しだけ取り入れられていたのが興味深かったです。そのうちガツンと相撲を中心に据えた小説読んでみたいなぁ。

[ブクログ · ★★★☆☆]

2022県課図高学年■
思い出のよしあしの扱い方が一貫したテーマになっているのだろうが、友達関係と家族と命と幼い恋愛と、と、日常的なものを色々放り込んで何かとりとめのない話だった。
普通のカフェのように疑問も違和感も特別感もなく普通にそこにあるファンタジーが特別な働きをするわけでもなく、本当にそこにあるだけだった。