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歴史文学の名作『新撰組始末記』で知られる著者は聞き書きの名人であり、随筆の名手であった。”味に値無し”――明治・大正のよき時代を生きたその道の達人たちの、さりげなく味覚に託して語る人生の深奥を聞書きで綴る。
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Posted by ブクログ
パッと見て字がぎっしりだったので、時間かかるかなと思ったが、面白くてすらすら読んだ。何やこの読み易さは! お坊さんのお話に共感。 大概のモンは温かい方が美味いけど、飯は冷やの方が美味い。 朝の握りたておむすびより、昼の冷めたおむすび。うほほ。
●「父子鷹」を書いた偉大な時代小説家子母沢寛先生は、元新聞記者で、食道楽だったのれす。 これは、その新聞記者時代の仕事として、当時の一流人と目された人々から食にまつわる思いを、いろいろと聞き書きした話。 で、この子母沢以前の梅谷記者。(←本名梅谷松太郎。えらくめでたい名前だ。) 聞きとった内容の後に...続きを読む、感想を書いているんですが、これがまった取材相手を否定するようなことを(苦笑) 「ここで褒められている××だが、私はたいしてうまいと思わなかった。」 ておいッ。 まあ、取材したのが昭和2年頃で、感想は昭和30年あたりなんで、今だから書けると言うようなところもあったんでしょうけどねえ。 ただし、梅谷記者自身は、食い意地は張っているが一流の味覚の持ち主ではないと自認していたみたいです。 でなきゃ感じ悪すぎるだろ。苦笑。 ●個人的には、新宿中村屋の婿(!)になった印度愛国活動家ボースとか、赤坂虎屋の黒川光景の話なんかが面白かったです。本場の印度カレーうまそー!
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