読者はどこにいるのか 読者論入門

読者はどこにいるのか 読者論入門

1,045円 (税込)

5pt

4.1

文章が読まれているとき、そこでは何が起こっているのか。「内面の共同体」というオリジナルの視点も導入しながら、読む/書くという営為の奥深く豊潤な世界へと読者をいざなう。

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読者はどこにいるのか 読者論入門 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    「第九章 主人公の誕生」、”主人公”なんて自明のものだと思ってたし、小説自体その存在が自明なものと思っていたが、成立にいろんな条件があり、読書体験自体がそれこそ江戸時代の人とはおそらくまったく異なるわけだ。意識していなかったが男性の見方女性の見方も隠れている。いろいろなるほど。
    小説を読む、というこ

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    2022年01月14日

    Posted by ブクログ

    本著の「はじめに」で述べている「内面の共同体」がどういったものなのか、よくわからなかった。しかし、この本を読んで、断片的に得られたものは多かったように思う。

    本文引用
    p33「テクスト論は作者にだけは分析のベクトルを閉じておくが、それ以外のいかなる要因にも開かれている。つまり、テクスト論は立場であ

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    2023年08月26日

    Posted by ブクログ

    本だけあっても、読む人がいないと読書は成り立たない。そこまでは当然のことだと思うが、本を読むことにおいて、読者がどのような機能を果たしているかまで考えることなく読んでいた。一章が単体の書籍でもおかしくないような情報量が、一冊にぎゅっと凝縮されていて、私には一読で咀嚼するのが難しい。各章の内容はそれぞ

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    2022年07月02日

    Posted by ブクログ

    文章が読まれてるとき、そこでは何が起こっているのか。作者、主人公、語り手、読者、それぞれが独立していて、でもつながっている。読んでるときは自分じゃなくなってて、1人で読んでるようで1人じゃない。読み方を考えるって初めてで奥深い。

    0
    2021年12月29日

    Posted by ブクログ

    小説の主人公、語り手、読者、そして自分の関係を考察する。
    そうなんだ、物語を読んでいる時の読者と自分は違う存在なんだ。内面の共同体を構築することで読者になるし、だからこそ同じ作品を読むことで共感が分かち合えるわけだ。さすが石原先生だ。

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    2021年12月07日

    Posted by ブクログ

    『蒲団』や、芥川や漱石といった、有名どころを例にしているのでわかりやすい。裏返せば、そういった作品が未読な人にはイメージがしづらいかも。
    「確かにこういうことあるな」と、読み進めながらところどころ膝を打つ。
    決して「読書の仕方」ではない、あくまで「読者」、「読者はどこにいるのか」について書かれている

    0
    2021年09月26日

    Posted by ブクログ

    「読書論」ではなく「読者論」である。小説の読み方は読者の自由であるが、全くの自由ではなくある決まった型があってはじめて成り立つと説く。そして、そのような抽象化された読者が成立したのは高々100〜200年前のことだそうである。漱石が多く取り上げられているのも、私にとっては面白かった。

    0
    2021年09月25日

    Posted by ブクログ

    少しずつ読んでいたせいか、各章各節の構成による繋がりが弱くて本の全体像がはっきりせず、何となく散漫に感じました。
    それでも繋がりがあるところを挙げると、4章で取り上げた物語の4類型、7章で定義した主人公(=4類型に対応して内と外の二項対立的な世界を移動する人物)、そうした物語的主人公と対になる小説的

    0
    2021年09月09日

    Posted by ブクログ

     いわゆる現代文学を読まなくなって久しいが、文芸批評のこともニューアカで止まっているので、文学研究の〈現在〉を知りたくて、本書を読むことにした。
     
     初めに、近代文学研究の流れを大掴みに教えてくれる。作家論→作品論(1970年代)→テクスト論(1980年代)。そしてこうした展開の背景に、大学文学部

    0
    2021年07月11日

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