フィッシュボーン

生馬直樹

コミュニティから爪弾きにされた三人の少年。父親が暴力団組長の玉山陸人。虐待を受け児童養護施設で育った日高航。愛人殺しの罪で服役中の父親を持つ冲匡海。不遇な少年たちは誓った。「真逆の世界」を実現させると。やがてヤクザとなった三人は、一件の放火事件をきっかけに、地元・新潟にある大手製薬会社の社長令嬢誘拐計画を立てることになるが――。謎の焼死体、社長令嬢誘拐事件、不遇な少年たちの約束。全てを覆すための哀しき犯罪計画とは。スリリングでいて、痛いほどに切ない――。新潮ミステリー大賞作家の大飛躍。

• カテゴリ: 小説・文芸
• ジャンル: 小説 / 国内小説
• 出版社: 集英社
• 掲載誌・レーベル: 集英社文芸単行本
• ページ数: 256ページ
• 電子版発売日: 2021年09月03日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 1MB

[ブクログ · ★★★★☆]

生まれ育った環境のせいで周りとうまくいかない三人が出会い友情を育む。今とは真逆の世界へと誓う。裏社会へと深く入っていき、いつかはと思いながらの日々。そこからのある計画。一章、二章とまだどこへ向かっているのかわからないようの展開なんだけれどラストの三章でガラリと景色が変わる。この構成がいいのと三人それぞれの想いやこれまでの人生の不遇さと出会いによって救われたものとが一気に溢れてくるラストがとてもいい。前作の『雪と心臓』がとてもよくて今作も読んでみたけれどこれから注目していきたい。

[ブクログ · ★★★☆☆]

いじめられっ子の話かと思っていたら
友情の話っぽくて
したたかでもあり
誰も幸せじゃない・・・