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古代ギリシア美術といえば「ミロのヴィーナス」、ルネサンス美術といえば「モナ・リザ」。さて、典型的な中世美術といえば、何だろうか。キリスト教美術というイメージもあって日本人にはとっつきにくい印象があるが、先入観を取り払って見てみれば、奥深く多様な魅力に溢れている。エフェソス、ラヴェンナ、ブリュージュなどの遺跡や町をめぐり、大聖堂のステンドグラスを見上げながら、未知の世界に触れよう。
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Posted by ブクログ
本書は、西洋美術史を専門とし、 現在は愛知教育大学教授である著者が 西洋の中世美術について概説する著作です。 ローマ・ギリシアとの連続性や キリスト教徒の関係など、中世美術の全体像を概説した上で、 信仰、聖遺物、都市、写本、そして巡礼など、 テーマごとに個別の作品を紹介しま...続きを読むす。 美術史の著作というと専門用語が並び 近寄り難い印象がありますが、 本書は話し言葉で書かれ、専門用語も必要最小限なので 気軽に読み始め、読み通すことができました。 観光のような巡礼、中世美術とルネッサンス美術の関係など 興味深く、もっと深く知りたいと思うことは多くありましたが、 とりわけ印象深かったのは、 カンタベリーの修道院について論じた12章。 私の場合、作者の顔がなかなか見えてこないことが 中世美術を敬遠する一因でしたが ここでは修道院の復興工事を指揮した仏人建築家ギヨーム・ド・サンスについて 作業の工程や、建築の特徴をつぶさに紹介しているので 遠い過去の建築家でも身近に感じることができ、 彼が建てた修道院も、ぜひ実際に訪れたいと思いました。 ルネッサンス以降の美術と比べて、 縁遠く、興味を持ちにくい中世美術について、 平易かつコンパクトに解説した本書。 美術史に興味がある方はもちろん ヨーロッパ旅行のご予定などがある方には、 強くおススメしたい1冊です☆
中世においてキリスト教がいかに人々の生活、美術、価値観に影響を与えていたかがよくわかる。 著者の、ルネサンスが作る華やかなイメージはヨーロッパ人によって作為的に作られたものであるというのはそれなりに妥当性もあり面白い見解だと思った。 ヨーロッパに旅行に行く前に読んでおくと、ロマネスク建築やゴシッ...続きを読むク建築、そこに描かれた壁画を見る時に、より面白く感じられるんじゃないかと思う。
私は美術についてまったくと言っていいほど知識はないし、物凄く興味があるというわけでもない。 しかし、こうして歴史的な観点から美術を見てみると、素人目線で見ても、とてもおもしろい。 当時から画風の流行があったと知り、現代のマンガの画風の変遷なんかと比較してしまうと、少し楽しくもなってきた。 うーん...続きを読む、中世美術は不思議な世界だ。
[ 内容 ] 古代ギリシア美術といえば「ミロのヴィーナス」、ルネサンス美術といえば「モナ・リザ」。 さて、典型的な中世美術といえば、何だろうか。 キリスト教美術というイメージもあって日本人にはとっつきにくい印象があるが、先入観を取り払って見てみれば、奥深く多様な魅力に溢れている。 エフェソス、ラヴェ...続きを読むンナ、ブリュージュなどの遺跡や町をめぐり、大聖堂のステンドグラスを見上げながら、未知の世界に触れよう。 [ 目次 ] 中世美術とキリスト教 古代から中世へ 王国の夢―ラヴェンナ 市民たちの信仰 聖堂の壁画 聖遺物 イコンと祭壇画 中世の町 巡礼 修道院 写本 中世の建築家―カンタべりー [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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