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雑誌「クロワッサン」で連載された人気エッセイ待望の書籍化。私たちの目を開き、世界と向き合うための気づきとなるような言葉たちが溢れてくる。作家・小川洋子さんの解説も収録。
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Posted by ブクログ
読書家なところは親近感を抱き、すてきなことばも数多くあります。けれど、(笑)や(汗)等を多用しているところが残念でした。彼女にとってはより気持ちを伝えるためのものなのでしょうけれど、自分にとってそれらは、むしろわかりづらくなっていました……。個人的な感覚だとは思います。 ほかにも、年齢を感じる表現が...続きを読むちょくちょくありました。それらを排除してしまっては、この人らしさが失われるのかもしれないですけれど、文章の寿命は伸びたのではないかと思います。 すてきな観点が多々あるのに、一部の時代でしか受け入れられない気がしてしまう文章なのは、正直残念です。 テレビドラマ「北の国から」は見たことがなく、“「愛すべき妹」”もよくわかっていません。なのでわたしは、自分より年上の、本がすきで演劇に携わっている女性のことばとして、シンプルに受け止めました。 (以下、読みながら綴った感想) 2023/01/14 p.10-75 p.10 “虫の世界に、想いを馳(は)せて遊んだり、詩を書いたりもする、空想好きの少女だった。” 「本の虫」かと思ったら、シンプルに虫なのですね。それを引いて考えても、とても近しい感覚のような気がしました。 p.11 “私たちの脳は、百%のうちの数%しか活用されていないという。” もっともっと、脳を使えるようになればいいのに……。どうしたらいいのでしょうね。 p.14 “おなかの底のほうから、怖いぐらいの悲しさがやってきて、震えた。” そんなに“悲しい物語である”と感じていませんでした。 王子さまとの別れは悲しいですけれど……「死」は当たり前のことですし、王子さまは星に帰って暮らしていると感じますし、当たり前に受け入れていました。 p.17 “己の心情を吐露し続ければ、脳内からアドレナリンやら、幸せホルモン、セロトニンが放出されるということか……。” 吐露することでストレス発散になっているのかもしれませんね。 p.22 “気候の良いある日、空を見上げていて、思った。「なんて綺麗なんだろう」と。そうして、しばらく、雲の形に見入っていた。” とてもすてきな記憶ですね。 p.31 “願わくは、本の、その世界に浸り続けていたい。” 同感です。永遠に読書していたいです。 p.34 “皆さんご存じだろう。” いいえ、存じません。申し訳ありません。 p.35 “ブームが巻き起こったのもご存じかと。” いいえ、存じ上げません。そんなことが起こっていたのですね。 p.47 “いい大人が真剣に何者かになりきっている姿はとても不思議だ。” 真剣だからこそ、すきです。舞台作品。 p.56〜 “呼吸や、唾液を飲み込むといった自ら発する音が、やけに存在感を増す。抗えないくらい巨大な“自然”という大きな空間に投げ出され、” 奥多摩に行ったとき、これを感じました。とても、静か。 いままで自分がどれほど音に囲まれて生活していたのか、実感しました。呼吸すら、音を感じるなんて……。 この経験は、一生忘れられないと思います。 p.63 “「楽しく歌を習いましょう! それが良いと思う、本当にごめんなさいね」。” 正直、歌舞伎俳優の坂東玉三郎さんのことは存じ上げないのですけれど……とても良い方だと伝わってきます。 楽しむのが一番です! p.65 “豊かな言葉を、豊かに使いこなすことを忘れてしまう” それは、ありますね……。ついつい、同じような表現ばかり、使ってしまいます。 p.71 “「イランカラプ(プだけ小文字表記)テ──あなたの心に触れさせてください」。” とても、すてきなことば。心に触れたいです。 2023/01/16 p.76-81 2023/01/26 p.82-90 2023/01/28 p.91-144 p.126 “ “大好きだという気持ちだけでいい”、そんなことを、大人になって自分に許せるのは、ちょっと素敵だ。 ” すきな気持ちは、大切にしたいです。忘れたくないです。 いろんな要因によって、だいすきだと感じることが減っていってしまうものですから……。感じているいま、大切に、したいです。 2023/01/31 p.145-171 p.147 “「腐っているか、いないかのギリギリの素材しか手に入らないから、油を多く使って調理し、匂いや味を変えなければ食べられないから、スパイスや香辛が多くなる」という流れがネパールには存在する” なるほど……。人間の生きる知恵だったのですか。ただのこのみの問題ではなかったのですね。 p.150 “足元に招き猫を伴った観音様の像なのだ。” え、それは、絶対かわいいですね! 見てみたいです。 p.161 “同じ物事に触れても、感じ方が違うし、その“違う”ということを互いに認識し合うことで、広い視野を持つ助けになってくれている気もする。” 親子で、違うことを認め合える関係性は素晴らしいです。 「家族」だって、自分以外の人間なのですから、違って当たり前なのですけれど。何故だかその違いを良しとしない、見ようとしない人もいます。やめていただきたいです。 理解できなくてもいいので、受け入れてほしいです。 p.163 “マーク・トウェイン、アメリカを代表する作家。『トム・ソーヤーの冒険』の作者だと言えば、誰もが「ああ!」と、感嘆の声を上げるだろう。” タイトルが出た時点で、まさしく、嗚呼! と思いました。該当の作品は、残念ながら未読なのですけれど……。 p.164 “あのハックが主人公の小説『ハックルベリー・フィンの冒険』もある” 嗚呼、そういう関係性だったのですね。似ているタイトルの本だなぁと思っていました。 p.167 “たくさんの“新しい”が溢れていた春の初めに、突然やってきた、あの“新たなモノ”。” (中略) “世界中が混乱し、瞬く間に驚くような数字に飲み込まれ、街中から人が消えた。” この時期、やっと出会えたマシな職場から離れなければならなくて、寂しくて悲しくて、どう生きたらいいかわからなくなっていました。 それから丸々一ヶ月以上ニートになって、人生に絶望して、泣いて過ごして、その後拾っていただいたのがいまの職場。結果的には、とても良いご縁に巡り合うことができました。不思議なものです。 むしろこの流行病のおかげで、インドア派のわたしとしては気楽な環境で働けるようになりました。とてもうれしいです。 亡くなった方や、良いご縁に恵まれなかった方もいらっしゃることは重々承知しております。その人たちには手を合わせます。 たまたまです。わたしはたまたま、運が良かっただけ。そのまま亡くなっていた可能性も大いにあります。 p.169 “───乙川弘文(禅僧)” (中略) “乙川弘文(おとがわこうぶん)。” 漢字だけ拝見した時、「おつかわひろふみ」と読んでいました。まったく違いましたね。日本語むつかしい〜。 p.170 “スティーブ・ジョブズが、若い頃より禅に傾倒し、発言の端々には禅の思想が込められていたことに由来する。そして、そのスティーブ・ジョブズが“生涯の師”と仰いでいたのが乙川弘文であったのだ。” へえ。知りませんでした。 スティーブ・ジョブズさんとApple社のお名前は存じておりますけれど、詳しくは知りません。少し調べてみてもいいかもしれませんね。 p.171 “「心や目に映るものは、あなた自身のとても大切な一部」。” (中略) “弘文は「見続け、起きることを起こるがままに」と言い、自分の大切な一部だから、観察するべきと説いた。雑念を厭(いと)わず、味わい尽くす。” どんな自分も、自分の一部ですからね。受け止めることができるようになりたいです。 2023/02/01 p.172-183 2023/02/03 p.184-213 p.192 “「この世でいちばん大切なものってなあに?」” 大切……。なんでしょう。 自分という人間を中心に考えるならば、自分の心でしょうか。自分が暮らしていくためには、自分がしっかりと受け止め決断する心が必要です。 もっと大きな目線で考えるならば、地球という土地? それがなければ、我々は暮らしていけません。 まぁでも、将来、別の星で暮らしているのかもしれないですけれど。 p.212 “自分も昔子どもだった頃には、魔法のような言葉をたぶん持っていたに違いない。しかし大人になるにつれ、何かと引き換えに、大事な力を失ってしまったのだろう。” 大人になんて、なりたくなかった……そう思ってしまう自分がいます。もっとすてきなことばを持ったまま、生きたかったです。逝きたかったです。
星の王子さまが好きでその言葉が入っていたので読んでみました。さまざまな言葉についてのお話が書かれており、よかったです。
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中嶋朋子
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