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小説 20位
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この世界の秘密をあなたに教えたい――。わたしはこのホテルの、たったひとりの掃除婦。殺されたゾンビの骸を拾い集めて、世界を美しく保つのだ。一気読み必至の圧倒的虚構世界〈リアルライフ〉。 AI〈やつら〉に侵食された世界で、夫とともに職を失ったわたし――の前にもうひとつの現実がたち顕れた。三十数年良い子で大人になったわたしは、これまでと変わらずに、賢明にひたむきに役割をこなしていく。 感謝されず、褒められもしない。それこそまるで「 」みたいに?
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Posted by ブクログ
昨日、芥川賞・直木賞の受賞作が発表されましたね。 本作は芥川賞受賞作品で、VRの世界に没頭するあまり、現実の世界に戻れなくなった女性を中心に、ゲームの世界に入り込んでいき、現実の世界で経験した嫌な思い出を消していく、そんな虚構と現実が一体となった世界が舞台の物語です。 ゲームの世界での私はホテルの...続きを読む中で、ゾンビを 始末しつつ、その死体を回収していく。 単純作業を繰り返しながらストーリーは進んでいく。 最終的に女性はどこに辿り着くのか、現代社会での暗闇が、ゲームの世界によって救われていく、現代人に対する救いの作品だと感じました。
情熱を持って、ゾンビを回収する婦人の話し。 AIにもできる仕事を、それでもやっていたかったんです。 働くことの意味や痛み、そもそもなんで働くのか、働きたいのか。 純文学…むずかしー。
AIに仕事を奪われた主人公がVRゲームの中で自分の役割を見つけて没頭し思考していくストーリー。著者の独特の言葉の紡ぎ方が読み取りにくく、自分の読書レベルでは難解な小説でした。これを評価できる方々はすごいなと思います。何故ここで意識を失うのか、何故ここで涙したり後悔したりするのか、いろいろ読み取りにく...続きを読むい点がありました。
今風現代風最新作の登場です。仮想空間やゲーム内の世界と言う少し戸惑うこともあるがわくわくしながら読み進めことが出来ました。この最先端の架空世界をあなたもぜひ堪能して見て下さい。
AIに仕事を奪われてもなお、疑似的な労働を通して認められたいと望む主人公。くまとの対話で承認を得るための労働に気付いたこと、労働に縛られながらも必要としている矛盾も読み取れた。 仕事がなくなってしまってもあっけらかんとしていた夫との対比によってもいよいよその傾向が強調されていた。 文体についても終盤...続きを読むにかけてVRと現実の入交によって混乱させられた。文学的表現によって労働とはなんなのか、AI、VRといった最近の技術を混ぜ込みながら表現されているようで、芥川賞とはこういうものかと納得した。
AIに仕事を奪われ失業したことをきっかけに、これまで自分の存在のほとんどを会社に明け渡してしまっていたことに気付く主人公。ある事情から、VR世界で清掃婦として働くことになる。 仕事は、ゲームのプレイヤーが倒したゾンビを回収すること。 ゲームでゾンビをいくら倒しても、屋敷が死体だらけにならないのは“...続きを読む勝手に”消えるゲームの仕様で、誰かが掃除をしているという発想はなかった。 現実社会の「当たり前」もまた、誰かの見えない労働によって支えられている。 皆にとっては“当たり前”だから、感謝されることも、褒められることもない。それでも主人公は、この「人間じゃなくてもできる」「見えない」仕事に、次第にのめり込んでいく。 誰かから評価されないと、その仕事に意味はないのか? 誰のために、何のために働くのか? この物語の、どこに終着点を見出すか、人によってその受け取り方は異なるかもしれない。 このゾンビ回収という仕事を通して最後に辿り着いた境地は、彼女と同じように、いつの間にか自分をどこかに明け渡し、燃え尽きてしまいそうな“ゾンビ予備軍”にとっての一つの救いとして、私には映った。 また、AIを実装し、ゾンビにそれぞれの独自性を持たせようとするゲーム開発者側の視点も興味深い。ゾンビらしからぬ性格を持ち、本来期待される役割を果たせない個体を、退化ではなく進化として捉える視点には胸を打たれた。 個人的には、現実とVRが曖昧な表現も好みだった。AIと人間、ゾンビと人間、NPCと主体。さまざまな境界線を揺るがしながら、「人間らしさとは」 と問い続ける作品のように感じた。 「イヌクティトゥット」
芥川賞受賞作 AIが仕事を奪う社会。 そんな近未来を描いた物語に惹かれて手に取った1冊。 読み進めるうちに、 「今いるのは現実世界? それともVRゲームの中?」 その境界が少しずつ曖昧になっていく。 舞台となるのは、ゾンビゲームの世界。 主人公は、誰にも気づかれることなく、ゾンビの骸を片付け...続きを読む続ける掃除婦。 感謝されることも、褒められることもない。 それでも、誰かが必ず担っている仕事。 読後に心に残ったのは、 「人はなぜ働くのか」という問い。 そして、当たり前のように存在する仕事の裏側には、誰かの支えがあるということ。 AI時代だからこそ、人が働く意味や、名もなき仕事の尊さについて考えさせられた。 VRやゲームの知識があると、さらに世界観を楽しめそうな1冊でした。
主人公の他責っぷりがとっても良い。無能さの証明と饒舌な言い訳が雄弁。それだけでどういう人物であるかが嫌というほど理解できる。救われたいくせに救われる努力はしたくない、救われなさがとても良かった。 細かいことを言い出せばキリがないが、作者のAIに対する憧れが強すぎる。ちょくちょく現実的な(Steam...続きを読むだのXbox だのプレイステーションだの)実名が出てくる割に、AIに対する解像度が低い。自己崩壊と自己治癒だかが出てきたが、そういったループを回すのになぜに『わたし』との対話型である必要があるのか。ましてやゲームである。 夫がどこにいったのか、表現を見る限り常時給電HMD(要はワイヤード)な中でどう稼働していたのか、身体の限界ではないタイミングでHMDを外す瞬間等、不整合になりうる要素はいくらでもあった。まあフィクション。 主人公の自意識の途切れ目(仮想空間と現実空間の境目)を曖昧にしたいのだろうが、曖昧すぎるとも感じる。少なくとも自分の読解力では難しい。 でも芥川賞ってそういうもんか。 支配人という表現のためにホテルだったのかなというのは感じた。それこそ文学なのだからそんなに直接的な表現である必要もなかったのでは。そこはわかりやすさには寄与しているが。 外部からの承認を欲する割にアピールができない無能は、環境を変えても無能のままであるという救いの無さが常に漂うなかで、最終的には勝手に納得して(無能が故の突飛なロジックで)補強して救われるというのは結末としては良かった。
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