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第32回松本清張賞受賞作 異形の歴史小説 玉照院の師弟は“やんごとなき秘密”を抱えていた―― 天明飢饉の傷痕いまだ癒えぬ比叡山延暦寺に、失敗すれば死といわれる〈千日回峰行〉を成し遂げようとする二人の仏僧がいた。 歴史に名を残すための闘いは、やがて業火となり叡山を飲み込んでいく。
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Posted by ブクログ
松本清張賞 直木賞候補作 直木賞候補作ということで読む。 比叡山延暦寺に今でも残る北嶺千日回峰行という過酷な仏道修行。 これを満ずれば、大阿闍梨という高僧の称号が与えられる。 もし直木賞候補にならなかったなら、仏教の難しい言葉にひるんで読むことはなかっただろうが、意外に読みやすい。 北嶺千日回峰...続きを読む行についても、わかりやすく書かれている。 主人公とその弟子のいがみあいや葛藤、比叡山の高僧たちのいやらしさがこれでもかと著されていて、文章もうまく、なるほど直木賞の候補となったのもわかる気がした。残念ながら選ばれることはなかったが。 これがデビュー作というのも驚いたが、このまま書き続けられる人か見届けたいという選考委員の思いもあったのかな?
第174回直木賞候補作の中で、最後に読んだのが『白鷺立つ』でした。 そして読み終えた今、はっきりと言えます。 最後に読んで、本当によかった。 しかも、著者の住田祐さん、会社員でデビュー作とは!! 小説の完成度もかなり高いのですが、プロフィールにも驚きを隠せません!! ちなみに、「白鷺」とは文中にこ...続きを読むのように説明がありました。 ”白鷺とは、叡山における回峰行者を指して用いられる比喩である。” 物語の舞台は江戸中期。 比叡山・北嶺千日回峰行を軸に、二人の僧侶――恃照と戒閻の、静かで激しい憎悪劇が描かれます。 比叡山の修行が苛烈であることは、以前から耳にしていました。 けれど、この小説で描かれる北嶺千日回峰行は、想像をはるかに超えるものでした。 本作がとても親切だと感じたのは、北嶺千日回峰行が何であるかを、物語の中で丁寧に説明してくれる点です。 知識として知るのではなく、読み進めるうちに「体感」してしまう。 ページをめくるごとに、精神がすり減っていくのがわかるのです。 その極限状態の中で、 恃照と戒閻は最後にどのような決着をつけるのか。 精神と好奇心、その両方が限界まで追い込まれていきます。 とくに印象的なのが、戒閻の存在感です。 彼は台風の目のように、周囲の人間の感情をかき乱していく。 共感できる部分もあれば、恐ろしくなるほどの度胸と覚悟も感じる。 恃照は戒閻の師という立場ですが、戒閻の成長とともに、その存在感は次第に恃照を追い越していくように見えてきます。 さらにこの物語には、簡単には語れない「やんごとなき事情」が幾重にも張り巡らされています。 ・一部の僧侶しか知らない、恃照と戒閻の秘密 ・恃照が生き延びている理由 ・戒閻は千日回峰行を成し遂げることができるのか ・二人の煩悩は、どこへ向かうのか ・千日回峰行の先にあるものとは何か どれもが物語の緊張感を途切れさせることなく、最後まで読者を引きつけて離しません。 かなり重量感のある物語で、読み終えた後も余韻が長く残ります。 恃照と戒閻の対立を読みながら、「何かに似ている」と感じていたのですが、ふと思い出しました。 ドラマ『振り返れば奴がいる』の、石黒賢と織田裕二の関係性です。 目指しているものは同じ。 ――千日回峰行を成し遂げること、人の命を救うこと。 それなのに、なぜか反目し合ってしまう。 憎めば憎むほど、相手の存在が気になってしまう関係。 そして迎えるラスト。 二人の関係性が変わる場面は、涙なしには読めませんでした。 これまで「自分のため」の千日回峰行と信念を貫いてきた戒閻が、 初めて他人に心を向ける瞬間。 一方で恃照は、ずっと目を背けてきた自分の感情と向き合い、新たな決意をします。 北嶺千日回峰行は、修行者自身だけのものではない。 他人の心をも、確かに動かすものなのだと感じました。 読み終えたあと、北嶺千日回峰行が気になって仕方なくなり、YouTubeを見漁りました。 中でも印象的だったのが、北嶺千日回峰行を二度成し遂げた酒井雄哉大阿闍梨の映像です。 おそらく昔テレビで放送されていたものだと思いますが、感極まる内容でした。 私は千日回峰行を行うことはできません。 成し遂げた後の境地も、当然わかりません。 それでも、堂入り(九日間の断食・断水・不眠・不臥)を果たした後に語られる、酒井雄哉大阿闍梨の一言一言が、心に深く沁みてくるのです。 その言葉を聞きながら、ふと小説の「結」で、恃照が語っていた内容が重なりました。 個人的な感想ですが、『白鷺立つ』を読み、酒井雄哉大阿闍梨の映像を見る、 この順番で触れると、感動はより深まると思います。 思うところが多すぎて、正直まだ整理しきれていません。 それでも、この一冊が強烈な余韻を残したことだけは、はっきりしています。
箱根駅伝を見たばかりだったので、 恃照を山の名探偵、 戒閻は黒田朝日 を脳内キャスティングしてよみました
涙の奥でふるふる、ユラユラ… 背中がそわそわ、ぴしゃりとしながら半日で読み終えた あるはずの余韻がなくて寂しかったり ないはずの余白があって心地悪かったり これはまた読みたい。
比叡山、大阿闍梨、千日回峰業。僧侶が厳しく長い年月をかけて仏になり他を救う。何のために。己が生きた証に大阿闍梨になろうとするのか。 難しい言葉(仏教用語)が多いが、なんとか理解。
すごい話を読んでしまったっていう感じ。 普段歴史小説を読まない自分からしたら 時代が遠い、思想が難解、漢字が読みにくいなどなど読者を振り落とす設定のはずなのにそれをほとんど感じさせなかった。 嫉妬・憎しみ・執着・承認欲求みたいなすごく刺さる人間の感情のぶつかり合い。極限の人間小説だった。
今回の直木賞候補作。 これがデビュー作とは、思えない。 とてもリズムのよい文章だった。 運命的に出会った二人の僧は、互いの内側に自分の業を見極める。師弟でありながら対立し続ける二人。 大阿闍梨になるため修行、その描き方もドラマを見ているかのように伝わってきた。次回作がホントに愉しみ。
これはちょっととんでもない作品を読んだかもしれない、と読後、感嘆の息が漏れてしまいました。 物語は十八世紀末頃からはじまります。平安朝前期に明王堂を開基した相應和尚以降、千年の歴史を持つ天台宗の荒行、北嶺千日回峰行にひとりの僧が挑むものの、行の途中で倒れてしまう。僧の名は恃照。大行満大阿闍梨に...続きを読むその名を刻むための行において、最後までやり遂げられなかった者は、自らの命を絶つ、という決まりがあったが、恃照には周囲には言えないある出自の秘密があり、特例として『汚名』とも呼べるような『名誉』を授かるとともに、死ぬことが許されなくなってしまう。やがてそんな彼は、ひとりの弟子を持つことに――。 荒行に挑んだ師弟の壮絶なドラマです。傑作です。私のこんな駄文を読んでいる暇があったら、すぐに本屋さんに買いに行ってください。誰にも言えない出自の秘密を抱えた師弟は互いに憎しみ、毛嫌いしながらも、その果てに、『絆』という言葉が安易に思えるほど、強く共鳴し合っていく。ラスト30ページくらいは涙なくしては読めないほどに感動的で、一読忘れがたい余韻があります。結末に直接触れるわけにはいかないので、すこし曖昧な言い方になりますが、足跡のなかった場所に初めて足跡を付けていく結末は、物語の決着としてこれ以上、美しいものはなかなかないんじゃないか、と思えるほど、鮮やかでした。
直木賞候補作です。 住田さんは初なので受賞は無いと思いましたが、 この作はとても良かったです。 比叡の千日回峰の辛さが良くわかります。 複雑な境遇におかれた二人の生涯と心の動きが描かれ最後まで一気に読まされます。
デビュー作らしい気合の入った物語。 主人公目線で読み進めていくと、敵役のなんと憎たらしいこと。 この物語は、クライマックスシーンでの「だまらっしゃい!」というセリフに帰着するための物語だと思った。
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