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Posted by ブクログ
言語学に興味を持った人の入門として適していると思います。広く言語学の知識を獲得できますし、引用文献が多数載っているので、詳しく知りたいと思った項目はそこをあたってみるのがよいと思います。
切り口が良く、自分たちが会話をするのに極めて短い時間で多くのことを考えているということに驚きました。印象的だったのは、言語によりその土地や地方の人々の考え方や文化が分かるというところ。日本人はせっかちで、ターンテイキングの時間が短いというところが面白かったです。
自分も学生時代に言語教育について学びましたが、チョムスキーの名前を見てトラウマがよみがえりました。もう一度挑戦してみようかなあ。
Posted by ブクログ
毎週聴いてるポッドキャスト、ゆる言語学ラジオの水野さんの著書。
滑らかで歯切れのよい論調と、小気味よい掛け合いで、とても興味深い話題を分かりやすく伝える。
この本は、人は会話で相手と話者交替するのに0.2秒しか要しない。それを超えると違和感が生じる。この短い時間に、人の脳はどれほどの処理をしてるのか。専門家ではないけれども専門家の力を借りながら語っている。
毎度この手の話で思うのが、なんで我々は会話ができるのか、全く理解できない、驚嘆すべきことだということ。
翻って、会話が通じるという奇跡を、心から喜びたい、ぢから人と話すのが好きなんだと。
Posted by ブクログ
普段何気なく行っている会話って、実はもの凄いことをしているということを丁寧に教えてくれたおかげで、上手く話せない自分も受け入れてあげていいのかもしれないと心が楽になりました。
特に印象に残ったのは、沈黙についてです。
私は看護師をしているのですが、傾聴の技術について、「沈黙は相手が思考している大切な間なので、無理に埋めるようなことはしないように」という旨のものがあります。
本書を読んで、言語学的に人間は沈黙に対して何かしら対処したくなるものだということを知ることができ、だからこそ"沈黙を埋めないように"ということが"技術"として色んなところで言われているのだな、と自分で勝手に納得しました。
また、終章の水野さんの人文学愛に胸が熱くなりました。
私も人文学の本を読み、自分の常識を疑う機会になるな〜と思うことが多かったのですが、それを「自分と出会い直す」と表現されていて素敵だと思いました。
私の人文学の好きなところを言葉にしてくれたような感じがして、とってもありがたい気持ちです!
Posted by ブクログ
普段『ゆる言語学ラジオ』を聴いているのでずっと気になっておりこの度購入。
まず文章がめちゃくちゃ読みやすく、専門的な分野ながらに話が頭に入ってきやすかった。
会話の中で、どういう順番で人は相手の言葉を受け取り、そして返事を考え、発話するのかということが各章に分けて解説されているので、
途中で分からなくなっても前の章を読み返せばなんとなく理解できるし、いつも各章のラストに「これまで全てのまとめ」として冒頭からの説明を踏まえつつ今の章で発見したことを述べてくれるので置いていかれずに済んだ。
私も「あのー」や「なんかー」といったフィラーが出がちなのだが、この本で水野さんがフィラーについて解説してくれたので心が少し軽くなったし、
最近の世の中はスマートに要点をまとめてスラスラ喋ることが求められ過ぎているなぁと感じた。
もたついたり、思い通りに物事が進まない現象をもっと楽しみ、どっしり構えていられる人間になりたいな、とこの本を読んで思った。
それともう一つ、図らずも先日読んだ『急に具合が悪くなる』にも出ていた「人が約束や挨拶をする時、双方はうっすらと同じ未来を生きていることを共有している」みたいなことが書いてあったが、同じようなことが本書にも書かれていて、こうした体験ができたのも嬉しかった!!
Posted by ブクログ
Podcastでは仕事柄もっぱら「ゆるコン」の方を聞いているのですが…学問的に興味があるのは言語学なので本書を読んでみました!
読後に一番感じたことは、自分の発言に対して相手がなぜそのような反応・返答・発言をしたのかを逐一考えてみたいということです。
その発言の裏で行われた0.2秒の処理過程を考察することは、自分の発言を省みたり相手の状況を慮ったりすることにもつながります。
本書は「(会話において)200ミリ秒でターンテイキングするにはどのような処理が必要か」についてまとめたものとのことで、実際、相手の話を聞いてから発話を返すまでの処理が、体系的にわかりやすく説明されていました。
一方で、筆者も触れているように「なぜたった200ミリ秒でターンテイキングが実現できるのか」という認知能力の面は分析・説明されていません。
また、会話については自分の中でさらなる疑問も湧いてきました。
例えば、話し手として日常的に、「上手く言い表せなかった」「どれだけ言葉を尽くしても語れない」「(相手に)真意が伝わっていない気がする」と感じるのはなぜだろうか、ということ。
もちろん個人によるボキャブラリーの幅が、原因の一つにはあるはずですが、認知と言語との間には言い表せない大きなギャップがあるのではないかと思います。
認知は言語化される際に、ある程度の要素を削ぎ落とされて分類されている(アナログ→デジタルのようなイメージ)ともいえるでしょうか。
この点は、2章で触れられた単語の成り立ちとも関わってきそうです。
また、文中にも出てきた『警官は叫びながら逃げる男を追った』の解釈について。
記述文であれば間に読点を入れることで、ひとつの意味にまとめられるけど(「叫びながら」の後に読点を入れれば叫んでいるのは警官)、口語の場合、どのようにして聞き手に意味の違いを知らせているのか。
息継ぎのわずかなタイミングのほかは、前段階の会話との整合性、一般常識などなど様々にある気はします。
これらも含めて言語学に関する文献を読み込んでみたい気持ちはありますが、なかなか難解そうでハードルも高いので、水野さんまた続編書いてくれないかな〜と期待!笑
また本筋とはずれますが、言語学や哲学などいわゆる文系学問は「すでに私たちが実行しているのにそのメカニズムが明らかになっていないこと」を探求するもので、情報学や生態学など理系学問は「新たな技術を生み出すための学問」だなと思いました。
さらに文系学問で得た知見は、人同士の隔たりに対する配慮につながり、理系学問は隔たり自体をなくす(改善する)方法を模索し実現する学問だといえます。
一方水野さんはあとがきで、『人文学は「ヒト」に焦点を当て、理系学問では「ヒト」もその他物質や生物と同様に扱う』という違いを見出していましたね。
その視点にもめちゃくちゃ納得です。
ちなみに、まっっったく関係ないのですが、お笑い芸人によって「さん呼び」と「氏呼び」のちがいがあるのはなぜなんでしょうか………気になりました笑
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