湖の女たち(新潮文庫)

湖の女たち(新潮文庫)

825円 (税込)

4pt

湖畔の介護施設で暮らす寝たきりの男性が殺された。捜査にあたった刑事は施設で働く女性と出会うが、二人はいつしかインモラルな関係に溺れていく。一方、事件を取材する記者は死亡男性がかつて満州で人体実験にかかわっていたことを突きとめるが、なぜか取材の中止を命じられる。吸い寄せられるように湖に集まる男たち、女たち、そして――。読後、圧倒的な結末に言葉を失う極限の黙示録。(解説・諏訪敦)

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湖の女たち(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    『もし揺れていなければ、存在しない』
    『小鳥の声や波音が、わたしやあなたの心に沁みてくる。ただ、沁みてくる。これが世界の始まりだ』
    最終章、夜から朝になる琵琶湖を描写した表現が美しすぎた!!!!!!
    かと思えば、徹頭徹尾、性欲というより「情欲」という言葉の方が相応しいような妖しさが漂う。こういう沼に

    1
    2023年09月15日

    Posted by ブクログ

    介護施設での殺人事件を追う内に、過去の薬害事件、満州での人体実験まで、遡ることになる。裏の力が働いて、事件の捜査、取材は打ち切りになる。真犯人は少女と少年たちなのか?
    刑事と施設で働く介護士の歪んだ性欲も描かれていく。
    人の性を描く、吉田修一は俊逸で面白い。

    1
    2023年08月05日

    Posted by ブクログ

    最後までドロドロした空気で覆われて、さすが吉田修一!と感じさせられた一冊。どう考えても一般的な日常からはかけ離れた世界なのに、何故か引き込まれて一気に読み終えてしまった。
    ホワイダニットの観点から見ると、そんなアホなと思う一方で、もしかしたら有り得てしまうなぁと恐ろしく感じるところも。
    インモラルな

    1
    2024年03月08日

    Posted by ブクログ

    評価が低めだったので、恐る恐る読みましたが、私としては満足。吉田修一さんのこの人間の描き方が好き。絶望を感じる人間の醜い部分に反して美しい湖の描写が印象に残る。本来人間もこの湖の様に美しさと、底知れぬ怖さを持っているのだと、雨が降り、風が吹き、環境が荒れると波が立つように、人も環境に左右され荒れるの

    1
    2024年03月01日

    Posted by ブクログ

    感想を思いめぐらしていたら、もう一度始めからしっかり読んでしまった一冊。
    感想書きプロではないのに間を置かずに再読するなどと、長い読書人生初めてのこと。

    社会派ミステリーに属する内容と思われるのだが、登場する刑事たちがなにしろ悪徳者そのもの。
    でも、なぜか排除できないものもあるのだ。

    罪ありきの

    1
    2023年12月03日

    Posted by ブクログ

    先が気になってすらすら読めてしまったけど、わからないところがたくさん残る作品だった。
    中学生たちはなんであんなことをするのか?
    圭介と佳代はなぜそんな関係になるのか?
    解説が欲しい、、

    0
    2023年08月27日

    Posted by ブクログ

     一体何を読まされていたのか。その手の性癖を持つ人が読めば共感できるのだろうか。佳代の心情を読んでいると、自ら望んで圭介の元へ行っているが、強要と合意の境界線は非常に曖昧で他者からは判断できないように思う。マジョリティの感覚で言うと、圭介のような警官は到底容認できない。731部隊などは確かに端折って

    0
    2024年05月18日

    Posted by ブクログ

    三分の一までの丁寧さで上下二巻くらいのボリュームで頑張って書いて欲しかった。
    満州の下りあたりから、作者によくある面倒くさい病が現れた様子。

    0
    2024年04月22日

    Posted by ブクログ

    犯人?の動機が少しわかりづらかったけど
    こんな人もいてるんやなぁ ~みたいな感じで読み進めた。
    モヤモヤした終わり方だったなぁ。

    0
    2024年03月22日

    Posted by ブクログ

    幹となる話の結末が恐ろしく思えた。
    介護施設で働く人や警察官は過度のストレスを抱えるからこそ、作中描かれた様な暴挙を行ったのではないかと思う。

    0
    2024年03月20日

湖の女たち(新潮文庫) の詳細情報

  • 映画化

    「湖の女たち」

    2024年5月17日公開
    出演:福士蒼汰、松本まりか、浅野忠信

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