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50万部突破の感動作、2020年、最強の布陣で映画化決定!田中裕子、蒼井優が桃子さん役を熱演、「南極料理人」「モリのいる場所」で最注目の沖田修一が脚本・監督。すべての人生への応援歌。
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Posted by ブクログ
久しぶりに感想を書かねばと思えた本 星五つをつけたい本と出会いたい、星五つをつける本の感想しか書きたくないと思っていたので、この本との奇跡的な出会いに感謝 桃子さんの心の叫びに度々涙した。 人生の或る意味とか、地球史46億年ノートからも考察される生命の存在する意味(意味なんてないのだけど)そんな...続きを読む事を老いた女性の東北弁から自答させられる、哲学の小説だった。 この東北弁がまたイイ。脳内に繰り広げられるありとあらゆる思考、自問自答、普段こうして考えているだろう取り留めのない事が、そう、ジャズのように東北弁で脳内を駆け巡る。それはもう、もはやお洒落で、はたまたリアルで。こうして桃子さんなりの解答に辿り着く過程が素晴らしい。 孤独の確かさというか、ひとりになって直面する孤独というものへの準備というか心構えもさせてもらった。 最終的に老婆がたどり着いた解答は、かけがえのない真実で、真理で、心に染み渡って、度々涙が溢れてしまった。 老いと死を受け入れる準備をしている桃子さんの所に孫が訪ねてくるシーンも本当に素晴らしい。人生ってそういうもの。私もああやって老いていくのだろうな、と想像すると、また涙が止まらなくなってしまったのです。 一人の女性の一生を、雄弁な東北弁で芯まで表現されていて、嘘のないリアルな人の内面の愚かさ、美しさ、雄大さ、そういう深いものに触れさせてもらった、素晴らしかったです。
祖母に勧められて。子どもに老いを感じるっていうのが衝撃だったよな。孤独に向き合うときになったとき、強く生きていけるといいな。
孤独な老女の内省を方言を使いながら見事に文章化している。いずれ行く道と思いながら読みつつ、現在の自分に置き換えて悩み苦しみ前を向きしてしまう。独りは悲しくて楽しい。
夫を亡くした桃子さん。 その物語であるけれど、思いの丈を、詩のようにでも荒々しくぶつけてくる思いが、なんともリアリティがあっておもしろい。 おもしろくて2回読んでしまいました。
独居老人の東北弁による脳内会話 家の中で立てる音はネズミの動く音 そんな中で桃子は脳内で複数の自分が話している 娘である直美との確執、亡き夫周造との思い出と喪失の記憶、過去の自分との対話、故郷の八角山と自分の見立て 「老い」「死」「孤独」を否応なく感じる いずれ自分もこうなると思い、読んでいて...続きを読むぞわぞわした 自分も将来は部屋で独り過去を思い出しながら現在の状況と様々な記憶を比べて自ら対話を延々と繰り返してそうな気がする 物理的な視点ではただ老人がいるだけなのに、その実態としては狂気の一歩手前という状況が怖い 桃子さんの対話は時に哲学的な問いにも思える 人間、突き詰めて考えると自然と哲学的な根源的疑問に行き着くものなのでしょうね 夫の周造を亡くした事による喪失感 桃子さんには適切なグルー不ケアケアが必要なんじゃなかろうか? 自立した新たな女性の生き方 周造さんは精神的な支柱だったんでしょうね あと、母と娘の関係を伝染病のようにとらえるのは面白い 祖母は自分を褒めてくれたが、母は律する事しかなかったという記憶 また、祖母の過剰な肯定とは裏腹に左右盲の他者からの評価による自尊心の毀損 同じように、自分も娘に価値観を押し付けていたという気づき でも、最後には娘が怒った時に東北弁で娘を叱っていると知る 自らの生きた証、親子として繋ぐものがあったということなんでしょうね 読んでいる最中は自分の将来を思って打ちひしがれていたけど、読み終わってみればラストのシーンもあって読後感はそんなに悪くもない 読み終わった後に芥川賞作品だと知った それにしても、宇佐見りんの「かか」は受け付けなかったのに これだと解像度が高いのは何故だろう? 共に読みにくい方言で内心をつらつらと脈絡もなく語られているのは同じなのにね 東北弁に馴染みがあるからなのか、自分の行く末として感じたからなのか? ちなみに、東北弁といってもうちの方言だと、濁点がもうちょっと多いと思う そう言えば映画化してたけど、こんな内面描写がメインの物語を映像化して内容がちゃんと伝わるのか?と疑問に思う 機会があったら見てみるかな
老いることについてのイメージはどんなものでしょうか。私は決して良いものとは思わなかったのですが、この小説では違いました。老いることは、自由になること。主人公の桃子さんの頭の中を通じて繰り広げられる、女性と老いと自由な物語です。
70歳にして家族の一員としての役目を終え、一人になった桃子さんの心の内、自問自答をリアルに吐き出し綴るエッセイのような随筆のような作品。一人で暮らす故の時間の余裕からくる、これまでの経験を基にした深い思考。自分はこのような境地に達していないが言わんとするところはよく分かるし共感する。方言を織り交ぜた...続きを読む独特な文体、そして高尚な表現も面白い。作者のも提示された思考を自問ししばしは小説から気持ちが離れることを繰り返したとは作品への共感からだと思う。 一人暮らしになった自分を想像しながら、いつかまた読み返したいとも思った。
東北地方出身のお年寄り、桃子さんの、心の内を描いた本。 誕生日プレゼント本。自分じゃぜーったい選ばなかった。芥川賞とったんだよね。当時話題になってて、芥川賞とか追わない人種なもんで、変わった題名だな、どんな本かと思っても、興味もなくて読まなかった。誕プレで貰って、第一印象ではぜーったい刺さらない本...続きを読むなので、なんでこの本なんだとちょっとショックだった。でも貰って読んでほんとよかった。 桃子さんって、ずっと人のために生きてきて、それが無償の愛っていうのでもなく、誰も望んでないのに、自分は他人のために、他人のせいで、と思って生きてきたんじゃないか。それがめっちゃ共感できちゃうから、読んでて切なくなった。自分も誰かのせいにして自分を生きてるんじゃないか。だから桃子さんがこれからは自分のために生きようと気づいた時は、ほんとすごいと思った。今までの自分をちゃんと受け入れられてる。私はまだそこまでできない。でも誰かのせいじゃなく、自分に責任をもって人生を生きるべきだ。 東北弁全開なのも、頭の中の大勢の人の声も、最初はなんだこれって思ったけど、ちゃんと意味があって、物語としてしっかり練られてるところにも感動。芥川賞受賞も納得の一冊。
第158回芥川龍之介賞、ドイツのリベラトゥール賞受賞作。70代の桃子さんというおばあさんが昔を回顧しつつ、老いを感じて日々過ごす様子を著した一冊です。娘からの指摘で頭の衰えを感じたり、昔の若い頃を思い出して向き合ったり年齢を重ねるとはこういう事かと感じました。夫を亡くしたことで感じた思い出は時に悲し...続きを読むいけれど、自分の心が解放されたことでうれしかったりもして複雑。無垢な孫と接する様子は温かく感じました。主役の桃子さんの出身としてある方言で書かれているのも情感をもたらしていて良いと思います。
数年前、母が読んだと言っていた本。 あのとき母は、良かった、と言うだけで 読んでみて、と薦めはしなかった。 自分で手にとるのを、待つでもなく待っていてくれた。 (きっとそんなことばかりなんだと思う。 ほれ、と背中を見せるでもなく見せてくれて、 待つでもなく待っていてくれる) “ごく自然に周造...続きを読むのために生きる、が目的化した” p.93 “知らね間に自分ば明け渡していた” p.99 人のために生きようとする感覚、 自分のために生きようとする感覚、 そのどちらも、確かにある。どちらかではなくて。 何も自分を明け渡す必要はねんだ、と 8年かけて執筆された作品が教えてくれる。
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「おらおらでひとりいぐも」
2020年11月6日公開 出演:田中裕子、蒼井優、東出昌大
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若竹千佐子
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