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寄り添う事で、人の人生は変えられるのか―― 家庭裁判所調査官見習いの若者の奮闘を描く感動作! 家庭裁判所調査官として研修の間、九州の福森家裁に配属された望月大地。 そこでは窃盗を犯した少女、ストーカー事案で逮捕された高校生や親権を争う夫婦とその息子など、心を開かない相談者たちを相手に、懊悩する日々を送ることに……。 大地はそれぞれの真実に辿り着き、一人前の家裁調査官となれるのか!? 解説・益田浄子(家庭裁判所調査官)
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Posted by ブクログ
家裁調査官のお話 人は皆 自分目線でしか物を見れない生き物 でも家裁調査官は自分の主観や、書類上の上っ面で判断が許されない 物事を俯瞰で見て判断することが必要なお仕事 この主人公もそうですが 仕事等、悩みに直面してる時は物事を至近距離で見てる 目の前の事にとらわれている状態で視野が狭くなる ...続きを読むこのお話すべての案件 読み進めると事柄を最初に、主人公と同じ【狭い視野】で物語を読み始め、終盤はベテラン調査官のアドバイスや、主人公の気づきで 【ひろい視野】に変わり まるで、強い棋士に【自分で想定出来なかった詰め方をされた】状態になり 主人公と一緒に真実に直面する 凄い面白かったです。
家庭裁判所調査官補の望月大地が色々なケースに戸惑い悩みながら成長していく物語です。 どうやって人と向き合うか、少年事件や離婚調停を経験して成長していくのがとても良かった。 短編とは思えない充実したものでした。
家庭裁判所調査官補の望月大地がいろいろな問題を抱える相談者達に真摯に向き合い、悩み苦しみながらも先輩や同僚との関わりを通して成長していく物語。家庭裁判所調査官の仕事の大変さ、相談者の心に寄り添うことがいかに大変なことかが描かれている。悩みを抱えている人たちの力になりたいという強い気持ちがなければ、知...続きを読む識や経験があっても相談者には寄り添えないこと、相談者との面接だけではなく自分の足で調べることの大切さがわかった。大地が相談者たちに一生懸命に向き合い優しく寄り添おうとする姿が心をあたたかくしてくれる。 心に残った言葉 ・「人に迷惑をかけることと、人に頼ることは違う」(大地) ・今まで正しいと思ってきた価値観を、人を容易に覆すことはできない。 ・「少年院という響きだけで、重大な罪を犯した少年を収容する施設だと思う人は多いけれど、そうじゃない。本来、少年院は罪を犯した少年が更生できるように、保護する場所なの」(真鍋) ・「付きまとい行為を受けたときの恐ろしさは、男性と女性では種類が違うわ。被害者が男性の場合は、自分の家庭や社会的地位を失うことに恐れを感じる場合が多いみたいだけれど、女性は命を狙われるという恐怖を抱く人がほとんどなの。いつ襲われるかわからない恐怖から、外に出られなくなったり、精神的ストレスで日常生活に支障をきたす人もいる。私たちは、その人たちの恐怖をもっと認識しなければいけないと思う」(美由紀) ・「人間は機械じゃない。完璧な人間なんていないよ。その人間の欠けている部分を認めるところから、相手への理解がはじまるんじゃないかなあ」(大地) ・「担当することになった事案を、世間一般と同じ見方しかできないんじゃ家裁調査官としては失格ね」(露木) ・「モラハラの加害者は、外ではいい人を演じるんです。他人の目を異常に気にするんですよ」 (内藤医師) ・「暴力の痕が残るDVなどの被害と違って、モラハラは目には見えない。しかも、夫婦間となると、家庭という密室で行われているから証人もいない」( 〃 ) ・「モラハラの加害者を、自己愛性パーソナリティ障害と言っています。一見、人当たりが良く、自信家のように見えるけれども、心の底には強い劣等感を抱えています。非常に脆い自尊心を、身近な弱者を見下すことで、なんとか維持しているんです」( 〃 ) ・「子供は年齢に関係なく、大人が想っている以上に親のことを考えているものよ。だけど、大きくなるにつれて、子供の心も複雑になってきて、本音を引き出すことが難しくなるの」(露木) ・「子供にとっては、本当の親も嘘の親もない。自分を愛してくれる存在が親なのだ。子供がこの世に生まれる前の親の事情など、本人には関係ない。大人の事情など、親の身勝手でしかないのだ。
主人公は家庭裁判所調査官の見習いで調査官補なので、カンポちゃんと呼ばれる青年。 仕事は、少年事件や離婚問題の背景を調査し、解決に導くこと。 少年少女との面接、事件の調査、離婚調停の立ち会いと、実際に案件を担当するが、思い通りにいかずに自信を失うことばかり。 青年の一途で一生懸命な姿が心を温かくしてく...続きを読むれる。 家庭裁判所の前にある大きなクスノキが、じっと見守っている。
この小説で初めて家裁調査官という職業を知りました。 そもそも家庭裁判所はどういうところかもよく分からないので調べたところ、家事事件と少年事件を専門的に扱う裁判所だそうです。 裁判所といえば、裁判官や検事、弁護士しかいないのかと思っていました。 家裁調査官の仕事は、問題を抱えた当事者の背景を調査し、持...続きを読むっている専門知識を生かして調停委員や裁判官をサポートしながら、紛争を解決へと導くこと。 印象に残った言葉 「人に迷惑をかけることと、人に頼ることは違う」 「君は人に頼ることを知らない。人に頼ることが、結果として人に迷惑をかけないことにつながる場合がある。君は人に頼ることを、覚えなければだめだ。そうしなければ、君はずっとこのままだ」 「完璧主義の裏にあるものは、自己批判と劣等感」 柚月裕子さんは初読みですが、これからほかの作品も読んでいきたいです。
人間って、表面上では気づかない問題を抱えている人だらけですよね。そんな限界で生きている人たちを救う家庭調査官は素晴らしい仕事だなと思いました。
少年犯罪や離婚の問題は社会的には「表面的」にしか賛同、批判されない。しかしこういう現場で働く人からすると、その「裏の背景」までしっかりと理解できる。タイトルからは想像し難いが、庶民であろうとそういう「悩み苦しむ人」を無下にする世の中になってほしくない。
主人公は家庭裁判所調査官補の望月大地。不器用だが真面目な青年が、悩みを抱える人たちと真剣に向き合い、少しずつ確実に成長していくお仕事小説。ミステリー要素もあり、楽しめる。 連作短編(5篇)で読みやすいのもグッド!
カンポちゃん。 保険会社のキャラクターみたいで可愛い響きだ。本作によると家裁調査官「補」のことをそう呼ぶらしい。 例えば刑事事件では検察官の補助を行う検察事務官がいて、検事の指揮下で捜査などを行う。その調査内容は検事がどうするかは決めるし、その後は裁判で争われるので検察事務官の調査内容がダイレクト...続きを読むに結果に影響する事は少ない。 ところが家裁調査官の調査結果は調停の場で直接判事の決定に影響を与える。言い換えると家裁調査官の調査如何で人生を大きく左右するとも言える。主人公が依頼人にどう寄り添うかを悩むのも、その影響の大きさを考えると当然だろう。 他人に頼れず窃盗に手を染めてしまう女子高生。夫のモラハラを他人に分かってもらえず苦しむ妻。離婚しても父と母のどちらも選べない子供。みんな弱い人たちだ。 カンポちゃんたちは寄り添い悩み考え抜いて成長し、立派な家裁調査官になるはずだ。 知らなかった職業の事がよく分かり、読後も気持ちが爽やかになる良作だと思う。
おもしろかった! どなたかの本棚にあって、おもしろそうだと思っていたのですが、期待通りでした 研修中の大地くんが、力のなさに悩みながらもその時々の担当した方たちに向き合う姿がよかったです 最後にどんでん返しのようなこともあって、ちょっぴりミステリー要素も感じられ、推理しながら読みました
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