倭の五王 王位継承と五世紀の東アジア

倭の五王 王位継承と五世紀の東アジア

946円 (税込)

4pt

倭の五王とは、中国史書『宋書』倭国伝に記された讃・珍・済・興・武を言う。邪馬台国による交信が途絶えてから150年を経て、5世紀に中国へ使者を派遣した王たちである。当時、朝鮮半島では高句麗・百済・新羅が争い、倭もその渦中にあった。本書は、中国への〝接近〟の意図や状況、倭国内の不安定な王権や文化レベル、『古事記』『日本書紀』における天皇との関係などを中国史書から解読。5世紀の倭や東アジアの実態を描く。古代歴史文化賞優秀作品賞受賞

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倭の五王 王位継承と五世紀の東アジア のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    倭の五王について、これまでは記紀と中国史書の突合で、記紀の天皇との比定を行うことにエネルギーが注がれていた。

    本書では、記紀は八世紀における王権確立のためのナラティブ(全て正しいわけではない)との視点から、(間違いもあるにせよ)記録である中国史書を中心に、朝鮮史書や、広開土王碑や古墳群のような考古

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    2022年09月25日

    Posted by ブクログ

    倭の五王の正体について無理に記紀の記述にあてはめようとはせず、最も客観的と思われる視点からアプローチしようとする。
    最も客観的な視点とは、中国による倭国の支配者への官位の叙任、巨大古墳の分布状況、朝鮮半島の情勢、記紀による内紛の記述、国内の出土品などである。少ないヒントを頼りに五王が統治したであろう

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    2018年11月19日

    Posted by ブクログ

    五世紀に日本から中国に使節を派遣した王がいた。それも五人もの王が。宋の史書に倭の五王、讃、珍、済、興、武が中国に外交使節を派遣してきたと書かれている。この五王はそれでは一体誰なのであろうか?その謎解きの面白さがあるが、結論から言うと、その謎は解けていない。これからも解けないかもしれない。しかし、今ま

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    2023年05月01日

    Posted by ブクログ

    倭の五王ときいたら当たり前のように日本の天皇と紐付けていたが、この本では五王が誰かという点はおいておいて、中国や朝鮮の歴史から倭の五王がどんな外交を展開していたのか、その時代中国、朝鮮、そして倭はどんな情勢だったのかにまず迫っていく。そのうえで日本の天皇と結びつけている様々な説について検証していくが

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    2022年05月05日

    Posted by ブクログ

    五世紀に中国南朝へと遣使した倭の五人の王について、記紀に依拠せず中国史料と考古学の成果に基づいて、その実像を検討する内容。記紀の天皇との比定に関する従来の議論についての批判も章立てされており興味深い。

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    2021年12月21日

    Posted by ブクログ

    「本書に意義があるとすれば、
    記・紀に多少言及するにしても依拠せず、
    中国・朝鮮史料や考古学的な成果から
    描き出したことであろうか」
    と、あとがきにあるように、
    5世紀の東アジア情勢を背景とした考察は興味深い。
    「ワカタケル」と「武」を、同一とする違和感。
    「武」は「ム」であって「タケル」と読む訓が

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    2020年07月24日

    Posted by ブクログ

    古事記、日本書紀をベースにした半親和的な古墳時代の天皇家の系譜を宋書をベースに再解釈を試みる。また、朝鮮半島、および中国の王朝の政治的状況を分析し、ありえたこと、ありえなかったことを考えて、日本の政治状況を推理している。
    8世紀に成立した古事記、日本書紀は江戸時代から本格的に分析されているが、宋書と

    0
    2018年05月25日

    Posted by ブクログ

    前半は中国、朝鮮そして日本の朝鮮半島をめぐるAD5世紀頃の争奪戦の考察。白村江の戦の前哨戦。
    後半は倭の五王の推察。
    ロマン溢れる新書でした。

    0
    2018年02月10日

    Posted by ブクログ

    主に中国と朝鮮半島との関係から倭の五王の時代に迫る。讃珍済興武と天皇との対照については、そもそもあまり意味がない、との立場。

    0
    2024年03月02日

    Posted by ブクログ

    讃・珍・済・興・武

    日本史史上有名な倭の五王。

    宋書倭国伝に記載されて、日本史を少し齧った人間なら、一度は聞いたことのある用語。

    その倭の五王を記紀に依存せず、様々な資料から倭の五王を描いているのが、非常に新鮮であった。

    しかしながら、古代日本の基本史料は記紀。

    この記紀を検討してこそ、倭

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    2021年11月25日

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