愛

891円 (税込)

4pt

本書でわたしは、「愛」の本質を明らかにした。性愛、恋愛、友愛、親の子に対する愛……。愛にはさまざまな形があるが、これらはいずれも、本来まったく異なったイメージを与えるものである。にもかかわらず、なぜこれらは「愛」の名で呼ばれうるのか?それは、そこに「愛」の、ある“理念性”の本質が通奏低音のように響いているからである。性愛も恋愛も友愛も親の子に対する愛も、その「愛」の通奏低音の上に、それぞれ独自の音色を響かせているのだ。本書の目的は、これら「愛」の名のもとに包摂されるありとあらゆる「愛」の本質を明らかにすることにある。「愛」とは何か、そしてそれはいかに可能か? これが、本書でわたしが挑み、そして明らかにした問いである。

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愛 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    「ほんとう」の愛とは?
    それはいかにして可能か?
    友愛、性欲、性愛、恋、恋愛、キリスト教の無償の愛などとの違いは何か。
    それぞれの言葉の使い方や自らの体験を道具に、考え抜いていきます。
    著者20年の思索の結果が解き明かす、愛のすがたとは?
    深いところまで徹底的に考えていく哲学書ですが、難しすぎず、分

    1
    2020年02月10日

    Posted by ブクログ

     タイトルは,そのものズバリの「愛」。なかなか手に取ってみようという本ではありません。それでも,読んで見ようと思ったのは,あの苫野一徳先生の著書だからです。
     苫野さんの本は,『ほんとうの道徳』など,先に読んでいました。諸々の哲学者の話がでてくるのですが,それがとても上手に引用されていて,わたしのよ

    1
    2019年09月23日

    Posted by ブクログ

    2002年に『幸せについて本気出して考えてみた』という楽曲をポルノグラフィティがリリースしているが、本書はまさに’愛について本気出して考えてみた’と言うべき一冊。

    言葉のニュアンスの上では「愛」と「恋愛」は何となく違うものかな?ぐらいのボンヤリとした感覚はあっても、その違いを言葉で説明出来る日本人

    0
    2022年03月01日

    Posted by ブクログ

    “真の愛”それはいったい、いかに可能なのか?

    ー自分の尻でしっかりと座ること。
    すなわち、自己不安と、その反動ゆえのナルシシズムー
    自己の価値への過剰な執着ーを乗り越えること。
    そして、「意志」をもつこと。
    わたしはこの人を、わたしとは絶対的に分離された
    存在として尊重するという、「意志」を持つこ

    0
    2019年11月16日

    Posted by ブクログ

    苫野 一徳さんの『愛』を読む。

    ちょうど妻と暮らし始めて一年少しがたった。

    私たちの間にある愛が成熟しつつあることを感じている。

    著者が、大学時代「人類愛教」の教祖になったように、
    私も、「あらゆる存在と生命の全ては根源的には絶対的に肯定されていて、その根源に愛がある」という啓示を受けて、その

    0
    2019年09月19日

    Posted by ブクログ

    自分が語っていた愛をより解像度高く言語化している

    未だ自分の恋愛関係は合一感情→存在意味の合一まで育て上げられていないのだと理解した。

    絶対分離的尊重には自由と責任を理解するだけの人格的な発達が必要

    弁証法の考え方っていいねなんかパズルみたいで面白い

    0
    2022年03月23日

    Posted by ブクログ

    何回も読みたい本。
    ぼんやりとは理解したような…。

    「愛は、わたしたちが自分の尻で座り、自らの意志をもって、育て上げていくもの」

    大人は子どもに、愛される経験まではないにしても、承認される経験をさせることが大切で、愛の皮を被った調教的要望ではないか常に省みる必要がある。
    合一感情・分離的尊重の話

    0
    2020年02月25日

    Posted by ブクログ

    愛とは何か?

    この深い問いに哲学的アプローチで答えんとする本著。

    最終章とあとがきで収斂された一つの回答は、非常に説得力のあるものだ。

    思えば、小中学の頃、「自分は誰のことも嫌っていない。人を嫌うなどできない」と嘯いていた時期が私にもあった。それは苫野先生が唱え、後に否定した「人類愛」に通底す

    0
    2020年02月21日

    Posted by ブクログ

    愛とは何か?それはいかにして可能か、という問いはまさに今自分自身が考えるべき問いだ。

    読み終えたときに、その瞬間の自分なりの答えのようなものを求めて読み進めた。


    内容は、すごく哲学的でわかりにくい。
    だからこそ、そこに包含される意味合いは読み手によって変わり、同じ読み手であってもその読むタイミ

    0
    2022年12月14日

    Posted by ブクログ

    愛について言語化して理解できた。しかし、さらにわからない愛の概念も頭に浮かんできた。

    この本にあるように、押しては返す波のようです。

    0
    2022年10月23日

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