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領土の危機は尖閣諸島だけではない。隣国に国土を侵蝕されつつある最悪の未来へのシナリオを気鋭の作家が抉り出す、緊急警告ノベル。「日本が危ない」と言い続けていた一人の政治家の死から、すべては始まった。フリーライター・予備自衛官・警視庁公安部外事二課警視、それぞれの立場から調査を始めた男たちは、増強を続ける隣国・中国が、北海道などで日本の国土を次々と買いあさっている事実に突き当たる。
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Posted by ブクログ
中国が日本の国土を買収している。 そんな噂が巷に流布し始めたのは2008年ごろからだ。 森林や水源地、チャイナマネーによって買い漁られる。合法的に日本を侵略される。あの広さの麻布の中国大使館もウィーン条約によって不可侵が約束されている。2019年現在も銀座あたりの一等地もビルごと買われ続けている...続きを読む。 柴田哲孝氏らしく、小説ではあるが恐ろしいほどの下調べには舌を巻く。 日本が中国倭人自治区になる日も、あながち小説の中ではおさまらない。 しかし、本当に日本の政治家は何を考えているのだろうか。 読み応えは太鼓判押します。
実在の地名、人名、事件等を巧みに使い、危機管理意識が希薄な政治家、政府、自治体などの複合要因から中国に付け込まれていくフィクションを構成する筆致で、物語世界に引き込まれる。かなり以前に情報番組で広大な土地に中国領事館を建設する問題を扱っていた記憶はあるが、危機感はまったくなかった。日本侵蝕とは言い得...続きを読むて妙。すぐそこにある恐怖を感じた。終章では漫画「空母いぶき」の防衛出動シーンが頭に浮かんできた。
実際に起きた事件・災害が物語の中心になっているので、まるで現実世界の話のようでした。(以前読んだ「国境の雪」もそうでした)。どこまでが現実でどこまでがフィクションなのかが次第にわからなくなっていき、物語に引き込まれました。 尖閣諸島を巡る様々な領土問題を通して、中国の潜めいた恐ろしさを感じました。...続きを読む見方を変えればホラーでした。
この本が中国の日本侵略ではなく侵蝕とされているのには理由がある。 あくまでフィクションだけど、柴田作品ではお馴染みの事実を基にしたクライシスノベルとなっている。 まず事実から。 水資源や森林資源などが中国人や中国資本の会社に次々と安い値段で買収されている。日本の法律的にはなんの問題もない...続きを読む。でもこの問題がないということが、日本にとっては実は大問題。原発に近い広大な土地や、自衛隊の基地に隣接した広大な土地を中国資本の会社が所有することに政府は何の文句も言えない。法廷に持ち込んでも政府が負ける。 新潟県に中国総領事館がある。太平洋側に住んでるとなんであんな米どころに?と思うが、新潟港は日本海に面した国際港としては最大のもので、日中貿易における要となる港。そこに治外法権を認められている領事館が広大な敷地とともに建っている。 この後はフィクション、もしくは著者の推測すること。 もし、そこが中国の軍事拠点、諜報拠点となったら、どうするつもり? というか、中国にその気があるなら、すぐにでもできる。(もうなってる?) もし、そうなってしまって、中国と戦闘状態になった場合、自衛隊がいくら海や空で人民解放軍を圧倒しても(たぶん、自衛隊の戦力なら正面攻撃に対してならなんなく圧勝する) 、後方から攪乱されたら、被害は甚大なものになる。 中国がそんなことするわけがない、と思うのはあまりに楽観的で、今ほど中国が領土的野心を実行に移している時期はない。小説では、見事に攪乱されて、果たして日本の独立を保てるのか、といったところで尻切れトンボで終わっている。 小説としては物足りなかったけど、考えることは多かった。 日中友好の絆をより深めることはもちろん大切だ。 民間レベルでの交流はますます盛んになり、日本人と中国人は仲はこれからも良くなっていくと思う。 しかし、中国共産党には激しい権力抗争の末に政敵を排除するという、もはや伝統ともいえる歴史があり、ごくわずかな人たちに権力が集中しやすい仕組みになっていることを忘れてはいけない。民主国家ではない。いま権力を掌握している人たちが、どのような野心を持っているのか。国防を論じる際には重要となる。 昨今のニュース映像を見ていると、民間交流と共産党政治を同じレベルで測ろうとしている人が多い気がして、いつももどかしく感じる。(でも、もしかしたら、その単純な見方が戦争を回避する正しい道筋なのかもしれない、とも思ったりもするので、自分の考えはブレまくっている) 安保法制どうなるんだろう…
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チャイナ インベイジョン 中国日本侵蝕
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柴田哲孝
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