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アウシュヴィッツ強制収容所に、囚人たちによってひっそりと作られた“学校”。ここには8冊だけの秘密の“図書館”がある。図書係に指名されたのは14歳の少女ディタ。本の所持が禁じられているなか、少女は命の危険も顧みず、服の下に本を隠し持つ。収容所という地獄にあって、ディタは屈しない。本を愛する少女の生きる強さ、彼女をめぐるユダヤ人の人々の生き様を、モデルとなった実在の人物へのインタビューと取材から描いた、事実に基づく物語。感涙必至の大作!
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Posted by ブクログ
実話をもとにしたフィクション。だが、ほぼノンフィクションに近いと思う。 辛く悲しい気持ちで読み進めたが、これは人類である以上、知るべき内容だと思う。 知ることしかできないということは、知ることならできるということ。 まずは知ることから。
あれれ。感想書くの忘れてた。 アウシュアヴィッツの悲惨さは伝わってくれけど、本作主人公は其れを乗り越えて生き残った人。 感動します。読み終わって3ヶ月も経つと流石に文章がうかんでこない。失礼しました。
家畜以外の扱いを受けながら、死と隣り合わせな凄惨なアウシュビッツの収容所で続けられた子供たちへの教育。そこで取り扱う八冊の本を管理する図書係のディタ。図書係と言ってもナチス公認では無いから、それを隠し通さねばならない。次に死ぬのは自分かも知れないという状態にありながら、家族を庇い合いながら、本を守り...続きを読む抜く。実話に基づいた話であり、物語には『アンネの日記』で有名なアンネ・フランクも登場する。 ディタは、目の前の現実から逃避するために人目を忍んで読書する。本の世界に没入する事で、想像の世界に友人を求め、悲惨な収容所から外の世界へ行けるのだ。読書には力がある。そう考えると、反対に私がディタのいる世界に没入するという事を考える。凄惨な世界に行けるのか。ディタと私の読書の質の違いを考えざるを得ない。恐らく、想像世界への没入感にはある種の現実世界の濃度による浸透圧の差や距離感が影響するのだろう。 地獄からの解放。本記録では、戦争の終わりによる状況の好転以外に、脱獄、死、叛逆、買収などの手段が描かれる。リスクを伴い、自らの運命が分からぬ中での判断。多くは、状況も知らされぬ中で、耐え忍ぶしか無かったのだ。自分ならどうするのだろうか、威勢の良い事を妄想してみても、それこそ読書にリアリティがないのかも知れない。答えは出ない。しかし、自らを場面に投影する事に、追体験的意味があるような気がした。いや、その時代のアウシュビッツに行きたい訳ではないのだが。
実話を基にした お話です。 アウシュヴィッツから 生きて出られるという奇跡 そして アウシュヴィッツで 正気を保てたのは 本という 心の支えがあったから・・・・ 当時 本は 回収されてしまっていたけど 必死になって 隠し持っていた よれよれになってしまった本が 子供たちにとって 笑いや 感動を与え...続きを読むてくれた・・・・ アウシュヴィッツについての本では 以前読んだ 夜と霧でも そうでしたけど 生き残るには 心が大事でした。 食べるものがなく 病気が蔓延している中で 生きていくのは どれだけ 大変なのか 想像もできませんが 本を読む事で 少しでも 悲惨な事を 理解できます。 この本は 夜と霧よりも 読みやすいので 多くの人にも読んでもらいたいと思いました。
アウシュヴィッツには生半可な気持ちで行ってはいけない。昔、ポーランドに旅行する際に読んだガイドブックにそう書かれていたことを思い出した。 実話に基づいたフィクション。だけど真実が垣間見える。読んでいた沸き起こった感情や情景。作中にもあるように、「本は別の世界へ連れてってくれる。」そう、知らなかった...続きを読む世界へ。 戦争は人の心を蝕む。それでも本はどんな地獄でも希望の種になる。本当に勇気ある人は怖がる人。心強いユダヤ人リーダー、フレディ・ヒルシュはどれだけの人を救ったか。そして図書係エディタ。今も彼の意志を引き継いでいることは十分伝わる。 この本読むと杉原千畝のやったことがいかに神がかりであるかを実感する。 あんな狂気の世界を二度と作ってはいけない。
14歳から16歳まで、収容所で過ごした実在の人物のノンフィクションを交えたフィクション。 一貫して冷静に少女目線で描かれている。生き延びてくれて心から本当にありがとう!
実話に基づいていることに驚く。 収容所の中なのに、どこかファンタジーのように 感じてしまうのは、、少女ディタの目線だからか。 絶望の淵で、本によってほんのひととき救われる、その場面に感動。 人間は、ストーリーによって救われてきたのだ。
全ての人に読んで欲しい 私たちが生まれる前にこんな過酷かつ理不尽な環境で、 命がけで生きていた人たちの日々を、こんなに鮮やかに描いた作品は見たことがありません。 今もコロナウイルスで厳しい状況ですが、 この頃の人たちと比べたら全くもってマシだと思います。 どんな環境でも生きる希望を失わないこと...続きを読む。 苦しい環境でも何かできることを探すこと。 そして、本は人に夢や希望与えてくれる。 本当に良い作品でした。
これ程までの壮絶な絶望の日々の中にいても、本が心を支えるとは。 この物語を読み終えた後、本を撫でて愛おしんだ。平和に感謝しながら、これからの読書時間を噛み締めたい。
アウシュビッツといえばアンネの日記は有名だけれど、そのほかの実話に基づくホロコーストの話はあまり気が進まなかった。現状のパレスチナの問題もあるが、あまりにも悲惨で胸が痛んで読み進められない、というのが大きい。けれどこの本は、本屋でてにとり、冒頭の一頁、 文学は、真夜中、荒野の真っ只中で擦るマッチと...続きを読む同じだ。マッチ一本ではとうてい明るくならないが、一本のマッチは、周りにどれだけの闇があるのかを私たちに気づかせてくれる。 で、読もうと思った。本が好きだからこそ、この本に出会えたわけだが、やはり、アウシュビッツの過酷な環境の中でも、本は、物語は、人々に希望と夢を与えたのだ。そして、やっぱり胸が痛くなる。
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小原京子
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