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100年分の投資理論が体系的に一気にわかる!ランダムウォーク理論/モダンポートフォリオ理論/CAPM/効率的市場仮説/ブラック=ショールズ・モデル/アービトラージ/カオス理論/バリュー投資/AI運用 等多くの奇才によって発展してきた理論の歴史とポイントを凝縮。
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Posted by ブクログ
現代ファイナンス理論は正しいのか?そして投資家に役立つのか?前者への答えは、「ある程度までは正しい」。後者への答えは、「イエス」。 紹介されるのは、ランダムウォーク理論、効率的市場仮説、デリバティブ価格理論、モダンポートフォリオ理論、リスクの計量化など、現代ファイナンス理論の骨格。 理論への批判と...続きを読むして、ブラックスワンの存在と、人間の非合理性を明らかにする行動ファイナンス(または行動経済学)のあらまし。 最後にヘッジファンドの確率論的投資手法、人工知能の活用など。 研究と実践のせめぎ合いの中で、ファイナンス理論は発展してきた。不確実性の支配する市場で、いかに利益を上げ続けることができるか。人間の知恵が常に試され、磨かれてきたことがよく分かる。理論をよく知れば、完全ではないが、ある程度の確率で利益を上げられる。たまに市場に勝つことができるかも? 小さな負けがあっても、市場に居続けること。そしてたまの幸運を待つこと。一般投資家にはその辺りが目指すべき態度だと思う。
金融業界で生まれた多くの主要理論のエッセンスを、時系列で理論同士の関係性も含めて解説している。市場で起こったイベントと理論の発展には相関性があるので、時系列で追っていくとすっきり頭に入ってくる。また、多くの名著を紹介していて、次に読みたい本が芋蔓式に見つかる。個別の理論を勉強する前に一度目を通してお...続きを読むくべき良著と思った。 「理論を絶対視することはナンセンスである。一方で、それを無視することも得策ではない。理論からは多くのことを学ぶことができる。もちろん、理論と現実にはずれがある。しかし、そのずれこそが宝の山なのだ。宝の山がどこにあるかを知るためにも、理論について知る必要があるだろう。」 ファイナンス理論はまだまだ完成には程遠く、正しいと思われた理論がすぐに課題に直面する。そして多くの有能な人々が新しい理論で挑む。成功が圧倒的な報酬と名声に直結する金融業界の最先端だからこそ起こり得るダイナミズムなのかな。
難しい数式無しでファイナンスの歴史を概観できる良書です。どんなスタイルの投資家も、まずこの内容を知っておいて損は無いと思うくらい。投資の最初の教科書だと思います。決して入門書や初心者向けという意味ではなく、投資家人生にわたって必要な根本的な知識が学べます。
帯の煽りに相違なく、ランダムウォーク理論から100年分の投資理論がざっくり掴める。 投資を行う場合や分析する場合のスタンスをどこに置くのかという点で非常に参考になる書籍 本書で外観を掴んでから、興味のある各論へ進むのが吉か。
ファイナンス理論の発展の歴史を学ぶことができる。1900年のランダムウォーク理論から始まり、現代の行動経済学まで繋がっている。 市場のメカニズムはどうなっているのか? 市場は予測可能で、そこから利益を得ることが可能なのか? 過去の学者達がその時代にどう考え、どのように結論付けたか。経済危...続きを読む機によって従来の理論が否定され、新しい理論が台頭してくる様は心が沸き立つ。
いやー、最高。 文体が洗練された田渕さんの著書は、読みやすいの一言に尽きる。 自分にとって、ファイナンス理論はこれで十分。 そして、ファイナンス理論を幅広く網羅しながら、 投資に役立つ手法が散りばめられていて有益この上なし。
Black–Scholes equationの問題点を知りたくて読んだ.ストーリー的なところがしっかりしている.
2020年44冊目。満足度★★★★☆ 特に何か新しい知識・情報を得た部分は殆どないが、確かにそうだねと思わせる納得の内容。良書であることは間違いない。
バシュリエのランダムウォーク理論。ブラウン運動からヒントを得た。 将来の価格は予測できないが、確率なら計算できる。 効率的市場仮説=サミュエルソン、ファーマなど。 アノマリーが存在する=小型株効果、割安株効果、モメンタム効果。 バフェットの超長期投資を貫徹することは難しい。 水の温度が下がってい...続きを読むく場合のブラウン運動は、正規分布より両端が引き延ばされた確率分布になる。 株価の分布は、正規分布ではなく安定分布=べき分布になる。=中心部分は正規分布より高く、周辺は低い(中心にいる可能性が高い)。端のほうは正規分布より高い。 中央付近はリスクリバーサル、両端はトレンドが起きる。 タレブのブラックスワン。頻繁に起きる。 JPモルガンは、難局を乗り切った。サブプライムローンの異変に注目した。 普段は負のフィードバックが優勢、ひとたび大きな価格変動が起きると増幅する。正規分布との違いは、市場の本質的な構造。 群衆の知恵=大勢の答えの平均を出すと、政界に近くなる。 市場の本質的な構造は、行動ファイナンスで説明できるか。 プロスペクト理論=損失回避傾向=下落時には売りが売りを呼びやすい。 ファスト&スローシステム=スローシステムは、ファストシステムの言い訳を作るために使われる。論理的であるかのようにつじつまを合わせる。 小型株効果=知っているモノのほうが価値が高く知らないものは価値が低い。大型株より小型株のほうがパフィーマンスが良い理由。 モメンタム効果=バンドワゴン効果。乗り遅れまいとする心理によって、近視眼的な時間非整合割引率=短期をより重視する、で買われる。 ケインズ「市場は投資家が持ちこたえられるよりも長く不合理でいられる」=市場が不合理であっても逆らうな。 短期なら予測できる可能性がある=ルネサンスの例。
確かに、ファイナンス理論の歴史を学べる。 「市場は非効率であると考える人がいるから、市場は効率的になる。」 この矛盾が一番面白い。 割安だからとある株式を購入する人は、将来的にその株式は適正な(効率的な)株価になると考えるのだ。なぜだろう。 「皆、いずれ自分と同じように割安と見抜くはずだ」という奢...続きを読むりに過ぎない。 しかし、市場は効率的であると皆が考えた瞬間、市場は死ぬ。売買の意味がないからだ。 これはアクティブ投資とインデックスも全く同じ構図だろう。アクティブ投資がいるからインデックスが成り立つ。インデックスはアクティブのベンチマークとなる。 不思議だ。
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田渕直也
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