スポットライトをぼくらに

スポットライトをぼくらに

611円 (税込)

3pt

3.5

「寂しい大人になりたくない」吉谷美鈴。
「馬鹿な大人になりたくない」雨宮達彦。
「ぼくは一体、どんな大人になりたいんだろう」と、本書の主人公・秋庭樹。


中学2年の4月、進路指導調査書を白紙で提出したことを、担任からとがめられ、樹は自分の将来について、否応なしに考え始める。
実業家である父親は、小さな建設会社を足場に、高利の貸付、土地の売買、レストラン・スナックの経営などで成功をおさめていたが、地元の人からはよく思われてない。
父が経営する店の一つ、トップレスバー〈フラワーヘブン〉の踊り子・ナンシーさんの踊りを見て以来、彼女のことが気になって仕方がない――。

幼なじみである、成績抜群なのにどこか冷めている達彦・病弱な母に変わって家庭をやりくりする美鈴。地方都市の小さな町を舞台に、中学2年生の幼馴染み3人組が、迷い、悩み、成長していく姿を瑞々しく描く。

文庫化を機に、19年ぶりに大幅改稿。5年後の3人を描いた中篇「フラワーヘブン」を特別収録。あさのあつこの原点ともいえる、傑作青春小説。

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スポットライトをぼくらに のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    地方都市の夜のお店も経営する屈指の実業家の子どもで中学2年生の秋庭樹は、吉谷美鈴と雨宮達彦と幼なじみのクラスメイトです。進路指導調査書を白紙で提出した樹は、思い描く将来のことがよくわからない状態です。樹は父親の経営する「フラワーヘブン」というトップレスバーで、スポットライトを浴びて踊るフィリピンから

    0
    2023年04月23日

    Posted by ブクログ

     20年以上前に発売された著者の青年期の体験が基になったような作品。そういった意味では著者の原点とも言える作品かもしれない。
     どんな大人になるか。それは誰しもが一度は考え通過するところ。しかし、それを考えるときは大抵具体的なビジョンは描けていないもの。ただ何となくという漠然としたものを持っているに

    0
    2022年09月23日

    Posted by ブクログ

    中学2年生という多感な時期の少年を主人公に、その友人や親との関わり、大人の価値観とそれを簡単には受け入れられない思春期特有の心理が描かれています。

    大人になるにつれて「世の中では真面目に純粋に生きることはできない、それを手放すことが大人になることだ」という事をなんとなく感じながら、色々なものを手放

    0
    2020年05月06日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    自分自身のなかに、きちんと正しさを持っているのは、貴重なんじゃないかなと思います。それを貫くことは、はたから見ると大変だと思うけれど、本人からしたら、当たり前のことなんだろうなと。それ以外にはできないないことだから、周りから見るほど、自分を保つのは苦労してるわけではない気がします。
    回りくどい(笑)

    0
    2017年06月25日

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