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開店から1年5ヶ月の史上最速で、ミシュラン三つ星を獲得したシェフがいる。大卒で企業に勤めた後、料理学校に通い、26歳で仏料理店の門を叩いた遅まきのスタート。しかし塩1粒、0.1度にこだわる圧倒的情熱で、修業時代から現在に至るまで不可能の壁を打ち破ってきた。心を揺さぶる世界最高峰の料理に挑み続けるシェフ・米田肇のドキュメント。
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シェフ必読
シェフを目指す人には是非一読していただきたい本。シェフとしてより高みを目指そうと思える本。この本を読み、刺激を受け彼を超える料理人になっていただきたいと思う。
#アツい
Posted by ブクログ
クロード・レヴィ・ストロースはいう「料理とは自然を文化に変形する普遍的手段だ。」食は、素材、季節、そして調理法、盛り付けによって成り立っている。それは、人類の作ってきた文化である。家庭料理から、レストラン、そして高級料理までを含めて成り立つ。そして、その極みもあるはずだ。 大阪で、フランス料理の開店...続きを読むから1年5ヶ月の史上最速で、ミシュラン三つ星を獲得したシェフ 米田肇。プロフェッショナル仕事の流儀にも出演した。その尋常でないこだわり方 温度計ではかり、定規で測るような緻密で見える化しようとする料理法に驚いた。米田肇は「食は希望」という。「食は五感を使う、最高のエンターテインメント」「何をしたいかが大切」という思いから「料理とは温度による食材の変化をコントロールすること」と言って、正確に食材の温度をはかり、何時間もかけて調理する。その素材のうまさを最大限引き出すために。どうしたら、美味しさを感動に変えるかを貫く。美味しさを求め、もがき苦しむ米田肇。 「これで完璧だと思ったら、それはもう完璧ではない。この世に完璧というものはない。ただ完璧を追い求める姿勢だけがあるんだよ」ミシェル・ブラス。米田肇へのアドバイス。 小学生の頃の作文に「ぼくは、将来、料理人になることが、夢です。いちりゅうの料理人になりたいです。料理人になるなら、やっぱり、フランス料理を作りたいです」と書いた。その時は、まだフランス料理さえ食べたこともないにも関わらずだ。それを、着実に実現して行くのである。さまざまな問題にぶち当たる。自分の頭で考え抜く。問題を解決するのは自分でしかない。ただし料理を作るとは、自分の仕事だけしたらいいわけではない。常に自分に問いかける。そして三つ星シェフになった今でも悩む「日本人なのに、なぜフランス料理をやるのか?」そして、何のために料理を作るのか?「いちりゅう」とは、常に問いかけることによって、自分のポジションを確かめる。 一つの料理を作り出す時にも、計算し尽くし、その上でも悩み、もがき続ける。今という一瞬の時間。100種類以上の野菜を使った「地球との対話 ミネラル」。野菜の良さを全て引き出した味を構成する。いやはや、すごい男がいるものだ。命をかけて料理をしている。その凄みに圧倒された。
一流料理人のドキュメンタリーとしても楽しめるが、それ以上に修行への取り組み方、独立(転職)のタイミング、努力の基準をどこに置くかなど、転用して活かせる金言が多い。 「これで完璧だと思ったら、それはもう完璧ではない。この世に完璧というものはない。ただ完璧を追い求める姿勢だけがあるんだよ」 「1年間で...続きを読む3年分の修業をするつもりでやった」 「「95パーセントまでは誰だって努力できる」と彼は言う。みんな成功したくて努力してるのだ。95パーセントまでは誰だって努力する。けれど成功するのがほんの一握りの人でしかないのは、ほとんどの人が95パーセントで力を抜いてしまうからだ、と」
三つ星シェフになるまでの修行、苦労、思考についてかかれたドキュメンタリー。幼少期のエピソードは蛇足だが、本質を捉えようとする考え方、徹底的に追求する姿勢は学ぶべきところがある。あやふやで惰性ですごすのではなく、目標を定めて優先順位をたて、余計なものは限りなく削ぎおとしたような生き方。忙しくて学ぶ時間...続きを読むがなかったり、新メニューを考える時間が取れないなら、赤字になろうがランチをやめてでも時間を創り、常に変革を続ける姿勢はすごい。つまるところ、全てを極めて全てを表現する。究極を目指す先に達成感や感動が生まれるということ。料理だけでなく、技術に関係する世界は皆これに尽きるのだと思う。誰にでも真似できないからすごいのであって、結局は自分にあった生き方を信念持って選んでいくのがいいのでしょうね。
メディアで取り上げられている印象から、数学や物理学に精通している料理人だと思っていたが、前半ではアウトサイドな一面も描かれており雄味を感じた。もっと米田氏の料理に対する思考を細かく知りたいなと思えたので御本人にも執筆していただきたい
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