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プロの若手バイオリニスト・刈谷充にとって、特別な火曜日だった。今日は、オケのコンマスを務める友人・南大智と合同練習の日だ。清廉潔白な大智と独創的な充。正反対の二人だが、音楽への情熱は同じくらい熱い。その上、大智は充のことが好きらしい。三年前に酔って大智の部屋に泊まった夜にキスされたのだ。いい加減な充と違って、大智はキス一つで悩み苦しむ繊細な男だ。友情を壊したくなかったから、今までずっと大智の気持ちに気づかないフリをしてきたが――?
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Posted by ブクログ
「水曜日の悪夢」「金曜日の凶夢」につづくシリーズ第3弾。待望の、というか続編が出るなんて思っていなかったのでサプライズ的に嬉しかったです!今回の主人公は、プロの若手バイオリニスト刈谷充と、彼を密かに想い続けていたオケのコンマスの南大智という新しいキャラなので、続編というよりはスピンオフになっています...続きを読む。しかし、裏では「水曜日」の和成と「金曜日」の紀ノ川のその後も、チラッとわかる設定になっているのです。 和成が復活できたのかどうか、紀ノ川が相変わらず?なのか、二人の友情を絡めて描かれているのもお楽しみの一つです。 前作同様、時空移動というファンタジーがメインになっていて、例によって細野がさりげなくキーマンになっています。 演奏会の練習に励んでいた大智と充は、あるきっかけで平成の現代から昭和32年へとタイムリープしてしまいます。戦後の復興期を乗り越え、これからめざましく経済成長を遂げようとしていた時代へと放り込まれるのです。 今のように便利な生活ではないけれど、音楽や芸術を愛する心や人情に厚い心が暮らしを豊かに、そして未来への夢や希望が国中にあふれていた時代だったのが、二人の目を通して描かれています。 大智や充は、昭和の日本で人の情や音楽への熱意に助けられ暮らしていくことになるのですが、やはり元の時代に戻りたい気持ちは強く。 戻れるのかどうかという不安を抱えつつ、でも、暮らし続けるうち今の暮らしもだんだん捨てがたいものになっていくのです。 そこまで思い至る充の心情が丁寧に描かれていて、その先にどんな選択、決断が待ち受けているのかとてもドキドキしてしまいました。 バイオリニストが主人公なので、演奏シーンもいっぱいあって、それがどれもステキです。選曲も好みでした。頭の中で曲が自然にまわる感じでよかった。 夜光センセの描く登場人物は、どの作品をとっても忘れられないほど印象深く、読むうちにほだされてしまうのですが、大智と充も個性が際立っていて愛すべきキャラでした。 大智はきちんとしていてきれい好きでマジメで、対する充はパッと見チャラ男で大雑把と対照的。対照的な二人ですが、音楽にかける情熱は人一倍というのが共通項で、互いのことをなんだかんだ言いながらも仲良しなところがツボです。 そして、大智が意外にヘタレだったり、充が適当に生きているように見えて実はやさしく気が利くタイプだったりするギャップがたまりません。相手のためを思えばこそ、という行動があちこちに感じられて胸がじんわり熱くなります。 Hシーンは期待を裏切らないエロ甘で大満足。すごくよかった。エロい中にしっかり愛が感じられるのがいいんです。 昭和の時代を互いにぴったり寄り添って生きていくことによって、二人の関係に変化が起きるんですよね。これはもうタイムリープのなせるわざに違いないのです。このあたりの、あっちとこっちの結びつきや関係性が素晴らしくて、アルト公会堂の存在が絶妙で、ものすごーく感動的なのです。 和成のことも含めて、本当に溜息モノの結末。 さりげなくドラマチックなラストに夜光花センセの実力を感じました。 あ、でも曜日的にはあと月、木、土、日とまだまだ余裕が…!続編があってもいいのでは…?すごくいい設定と世界観なのでこの先もプリーズ!
タイムリープ
シリーズ3作目なのかな?前作を知らなくても大丈夫だと思います。 充と大智と通して、沢山の色んな点が1本の線で繋がった時の満足度といったら…面白かったです。 タイムリープ… 続編希望です。
◎プロの若手バイオリニスト・刈谷充にとって、今日は特別な火曜日だった。オケのコンマスを務める南大智との合同練習の日だ。清廉潔白な大智と独創的な充。正反対の二人だが、音楽への情熱は同じくらい熱い。充はそんな大智に友情以上の想いを抱かれている。三年前に酔って大智の部屋に泊まった夜、眠る充にそっとキスをし...続きを読むてきたのだ。関係を壊したくない一心で、今までずっと大智の気持ちに気づかないフリをしてきたが…。 ◎詳細 出版社: 海王社 発売日: 2012/6/28 *.....*.....*.....*.....*.....*.....*.....*.....*.....* シリーズ三作目のタイムトラベラー物。 受けの性格が明るくて楽しく読めました。 挿絵の稲荷家さんが素敵♫
細かいことは気にしないポジティブな受と、気にしすぎてドツボにはまるネガティブな攻の掛け合いが面白かった。
若手バイオリニストの刈谷充と南大智が主人公でシリーズの前2作はほとんど関わってこない。二人が過去へタイムスリップするのが主なストーリー。大智の好意にほだされてく感じだが、充が拒否するわけでもなく受容するわけでもない、その何気ない距離感とかが自然で素直に読めて楽しかった。
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