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古い建物だが、格安の家賃が魅力の下宿屋「猫目荘」。再就職も婚活も上手くいかず焦る伊緒は、一番の新入りだ。食事は一緒、風呂も共同、住民は個性派揃いで戸惑うことばかり。だが、2人の男性大家が作るまかないは、クリームシチューや豚キムチ、温奴など、なじみの料理に旬の食材とアレンジを加え、目もお腹も幸せにしてくれる。そんな中、伊緒に思わぬ転機が――自分らしく生きたいと願うすべての人に贈る、美味しくて心温まる物語!
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Posted by ブクログ
2023年刊。まかない2食分を供する下宿屋が舞台。視点は常に主人公・住人となる女性で、人生の方向性や過去に囚われつつ、旧友や他の住人と関わりながら変わっていく……。というスタイルを取りつつ、LGBTQを含む性以外の様々な多様性の啓蒙のような軸が強いのかなぁと。決して押し付けがましくは無く、物語として...続きを読む面白かった。言葉や心象の展開もリズム感が良くて楽しめました。重い部分もあるが、くどい記述が続くこと無く、妙なストレスを引き摺ることも無い。
タイトルと文庫背表紙の印象から猫目荘で作り出される美味しいご飯食べて癒されて…なんて温かくほのぼのとの〜んびりとしたゆるい系小説と思って読んだらそんな事はなかった! いや、そういう一面もあるけれど、それだけではなかった。 それだけではなかったのがすごく良かった! 家族との確執から家を出て東京へ、東...続きを読む京へ来ても就職、婚活もうまくいかず自信をなくした伊緒。 まかない付きに惹かれ猫目荘へ入居した。 そこで出逢う人々、事柄が自分の人生と向き合う覚悟をくれる! 自分の足で一歩を踏み出そうとする伊緒の葛藤が描かれている。 ふっと刺さる言葉が、改めて噛み締める言葉が、猫目荘の住人の人生の中に散りばめられている。 伊緒を通し、自分自身もいかに狭い世界の中で生きているか思い知らされた気分。 とにかく動け、自分の人生の中で自分自身がコントロール出来る事を増やす、その覚悟…そして世の中の多様性…頭で理解する事と心が理解する事はまた別なのだという事…自分の中では分かっていたと思っていた事は実はいかに頭の中でしか理解していなかったのか、そして息苦しいと思う身の回りは実は自分自身が壁を作りどんどん狭くしてしまっていた事…今更ながら思い知らされた。 自分の今を生きる事が手一杯で必死すぎて気付けば雁字搦め…身動き取れなくて苦しくさせているのは自分自身ということに気付けなかった。 視野を広げるって、自分を解放するってこういうことなんだよ!となんだか腑に落ちて気持ちが少し軽くなった! 本書との出会いに感謝!
変に斜に構えたりせず、素直な気持ちで読むと「いいなぁ...」と思える(^ ^ ひねくれて見ると、善人ばっかりしか出て来ないような印象で(^ ^; うっそ臭ぇ、と言えなくもない(^ ^; 住人たちは「あぁ...いそうだな、こういう人」と「まさかそんな...」の間くらいの絶妙なキャラで( ^ ^ でき...続きを読むすぎな感じもしなくもないが、でも物事がうまく転がる時って、すべてがこう「流れに沿ってハマる」んだよなぁ...とも思えて(^ ^ つまり、すべてが「極端に走る」ことなく、絶妙なバランスで成り立っている、ということなのでせう(^ ^ そのバランスを保ちつつ、最後まで破綻なく、しかも面白く描ききった作者は、やはりただ者ではない(^ ^ ちょうどうちの子供が大学を辞めてニートな生活をしている時に読んだので、何というか普通以上に感情移入してしまったような(^ ^
読みやすくて癒されました。 今年の読む1冊目に選んで良かったです! こちらの作品は本屋さんで表紙の可愛らしさに惹かれて購入しました。 古い建物だけど格安家賃が魅力の下宿屋「猫目荘」。降矢伊緒は再就職も婚活もうまくいかず猫目荘にやってくる。 2人の男性大家が作るまかないは読んでいて食べたくなってきます...続きを読む。 猫目荘の住人たちやボタン(猫)と過ごすうちに伊緒は 今までとは違う考えや気持ちに気がついていきます。 伊緒の過去に何があったのかも大きく関わってきます。 周りに合わさせる生活より自分らしく生きたい! 読後感も良くオススメしたいです。
なりわざか、かりうどめさつじんも、なにくわないきやらわかわいかわいなおかん、きやっばれえ、ひぞくもしかあ!なかいからわかばいたん?も、とちいるびびりあここ、いだしだしをとわれなかったいぬわしよりの、ひくいひたまおんちようただだよ!いくいないかあかいかだより、あこうろ?ろぱねくすよりのよいと、たまつけ...続きを読むだいかあ、や、どすいばんじようのはっかあめやよりあみらあぜ、ほしもふるよな、よなきはん、しきい?へどくそんと、ぱたとちりとあんはたにはたをあかるくししゆうもしか!おんなぬんか、じやまくにこさんまつたかそんしたぜよ
封建的な考え方の父親 父親に逆らわない生き方をしている母親 それにうんざりして 東京にやってきた伊織 友だちの紹介で 賄いつきの猫目荘に入る。 昔ながらの下宿屋さんの建物 私が所帯を持って住んだ45年前の 東京の建物みたいで 懐かしく読みました。 そこは賄いつきじゃなかったけど。 猫目荘...続きを読むに住む人と一緒に銭湯に行ったり コーヒー牛乳を飲んだり まあ懐かしい! アルバイトをすると クレーマーのおばさんに捕まったり それでも 料理に関わる仕事はしたくない 父親のしばりから 脱却したい でも 自分には 何が出来るかわからない それでも 周りに支えられて 猫目荘のスタッフになる。 帰省して 親にも報告して 区切りをつける。 独り身なら 何歳でも 混ぜて欲しい猫目荘です。 可愛い猫のボタンちゃんも寄り添う いいなあ!と羨ましくなっちゃう猫目荘です。
最初はその古さに直ぐに引っ越す!と意志を固めていた主人公伊緒が下宿先の猫をクッションに、馴染んでいってる。 諸事情から、関西から東京に自分を“探し”に上京した主人公。 そんな。かんたん、見つかるわけないよね? 自分の生きてる意義だなんて。 大層なものを見つけようとしたら、尚更よね。 昔から思って...続きを読むたけど、自分探しにバックパック旅行でインドとか行っちゃう人いるけど、貴方が感じた自分はただのカルチャーショックであって、探していた自分は大したことなかったってことが大半だから。どっからくるの?その自信?異国情緒溢れた国を旅すれば見つかる“自分”っでのがあるって。 その点,主人公は割合謙虚。見つからないかもしれないという不安といつも戦ってる。 大した事なくても、地に足つけて働くのが自分だ!って、見つけるのは難しい。 それを見つけられる若者でありたかった。 あ、それより前に、賄い付きで、ニャンもいて手頃な家賃(?)。借りずにはおられまいですな。 私なら。即入居します!
深読みしようとしないで、素直な心で。 出来過ぎみたいな出会いと、もつれた心がほどけていく様を祝福するのがいいと思う。 拾ってくれる神様はいるんだよ、きっと。 リアルワールドではなかなか出会えないけれど。 フィクションの中でくらい、ホッとしようよ。
猫目荘、いろいろな生き方をしている人がいて、みんなしっかり前を見ていて勇気をもらいました。 ドラマ化できそうな
親からの仕打ちにいつまでも縛られ自分の現状を嘆くことしかできなかった主人公の伊緒が猫目荘で暮らしていく中で世の中には色んな人がいて、人と比較しても意味なんてないという当たり前のことに気付いていく。 人生に絡みつく悪しき物をスパっと切り捨てる潔さと自分の足で立つ覚悟を持つことのできた伊緒を応援したい...続きを読む気持ちになった。
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猫目荘のまかないごはん
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