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目覚めると、世界に二人きりとなっていたサチとワタル。二人の部屋はいびつにくっつき、誰もいない街は静まり返っていた。そして不意に現れた管理人を自称する女に、ここは生と死の「狭間の世界」だと告げられる。二人の肉体は、今まさに死を迎えようとしている、と――。そのまま「完全なる死」を迎えるはずだった二人だが、奇跡的に現実世界へ戻るチャンスが訪れる。残酷な選択とともに。私は、俺は、何のために、誰のために生きるのか。生きることを真摯に見つめるエモーショナルな長編小説。
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Posted by ブクログ
生きたい気持ちと、生かしたい気持ち。サチとワタルが巡り合ったからこそ生まれてくる感情がそこにあった。「一度きりの人生」、本書に出てくる、狭間の世界は本当に存在するように感じた。
引かれたレールを進む人生でいいのかどうか。レールを外れることを選べない理由が二通りあるのは考えたことなかった。ワタルに幸あれ!
生と死の狭間で、人は何を選択するのか。 考えさせられる話でした。 話のオチが出来すぎ。なるほど、そうきたかと納得しました。
タイトル通りを願う二人 でも・・・ 凄く似た話どっかで読んだ それでも尚感じ入る 不思議で面白く、切ない、いいお話
サチとワタルしかいない「狭間の世界」。後半、理由が明らかになり胸が締め付けられた。赤と黒のカードの開封シーンには感涙。優しくて寂しい2人だったからこそ、選択に後悔はなかったと思いたい。
感想 命の選択はファンタジーではない。美しく描かれる残酷なテーマ。だが残酷ではないのかもしれない。世界は有限だから生きられない命も存在する。
でもまあ、飯食って、ウマい、って思えたら、そんなに悪い状況じゃないんじゃないかなって思うんだよね。 光がちょっとあるだけで、希望があるように見えますよ。
生と死のはざまの世界で、二人の世界でどちらを生かすか、今までの人生の意味を問いながら、カードを選ぶ。生の選択(トリアージ)の重さ。生きているという意味を問い直す作品。レールの上を生きていただけかどうか。
物語の序盤(53ページ)でタイトルの「明日、世界がこのままだったら」のセリフがさらっと出てきてしまって、え、ここでタイトル出しちゃう?と思った。 けど、さすがさすが。終盤でもう一度出てきましたね。もっと深い意味で。 お決まりのハッピーエンドではなかったけど、とても余韻の残る、そして泣ける物語でし...続きを読むた。
決してハッピーエンドとは違うのかもしれない、残酷だなとも思うけど、物語としての完成度の高さ、透明度、純粋さ。読んでいて澄んだ気持ちになるとてもいい話だった。 ワタルがこの先たくさんの人を幸せにできますように。サチが次の世界でも楽しく過ごせますように。
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